4 / 4

夜に涼む

星が綺麗だ。 流れ星は神様が流した涙だって、誰かに教えてもらった気がする。 人が死んだら星になるって言うけど、そんなのは嘘だ。 ぶつぶつと独り言を唱えても気にする人は誰もいない。ここには僕一人しかいないのだから。 「この星空、見てるかな」 口を開けばアイツのことばっかりだ、少し気恥ずかしくなる。同じ空を見てるか、なんて、僕は少女漫画の主人公かよ。と自嘲気味に笑う。 さらさらと海風が頬を流れていく 夜は好きだ。 出来ることなら眠らずにいたいくらいに。 だんだんと月が沈んで行く もうすぐ夜が明ける、やっと会える。

ともだちにシェアしよう!