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第1話

「…エ…名作とかの名じゃなくて、迷路とかの…」 警察署の中。そこでその顔をひきつらせた新米刑事、新米は少し前、警察学校の中にいた。 歴代の校長の写真がある室内。そこで目上の人に「お前が配属される警察署には迷コンビがいるぞ」と言われた新米はテレビドラマに登場するようなコンビを想像した。 「本当ですかっ」 その時その顔にある目を輝かせていた新米は後日、自分の職場である警察署の中にいた。 「初めまして」 新米の上司や同僚の姿がある室内。そこで挨拶をし始めた新米はほどなくして「ふつつかものですが」と言う言葉を口にし「お前は新妻かっ?」と言う突っ込みをされた。 それから明るい上司に仕事を教えられたりし始めた新米はほどなくして名コンビが迷コンビだという事を知った。 コーヒーの香りがする室内。そこで上司や同僚と共に昼食を食べていた新米は「ェ…」と言いその顔をひきつらせた。 「名作とかの名じゃなくて、迷路とかの迷…」 その時、新米の脳内で華麗にコンビプレイで凶悪犯を逮捕したりしていた刑事達の姿がガラガラと音を立てて崩壊した。 「…」 「あ、お前も迷コンビを相棒の主人公達みたいな名コンビって思ってたのか?」 「…ハイ」 それから新米は肩を落としたまま死んだ魚のような目で仕事をし始めた。 後日、二人分の家財道具がある室内で眠っていた二人の青年がその目を見開いた。 踊る大捜査線のテーマ曲を大音量で流している携帯。下着やシャツ、使用済みの避妊具が落ちている床。そこにあるスマホに手を伸ばした伊勢崎と小稲侑牙はほぼ同時に電話に出るとハイと言う言葉を発した。 数年前、伊勢崎が働いていた職場で伊勢崎は侑牙に出会った。 「初めまして」 伊勢崎や伊勢崎の上司や同僚の姿がある署内。そこで儚げな美貌の持ち主である侑牙の声を聞いた伊勢崎はその目を見開いた。 かっかっカワイイッッ。 その時たまたまカゼでマスクをしていた伊勢崎は鼻の下が伸びているアフォ面を侑牙に見られずに済んだ。 後日、侑牙に酔った勢いで告白した伊勢崎は侑牙と付き合い始めた。

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