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第5話

「……今日は遅かったな、玲」 「ボス、……迅」 彼は僕が『ボス』と呼ぶときつく睨んでくる。 いつもそうなんだ。 「じん……」 そっと部屋の大半を占めているベッドに乗る。 あぁ、彼までが遠い…… 「おいで、玲」 「ん」 やっと辿り着き、伸ばされた両腕の奥、彼の胸に飛び込む。 一度小さく深呼吸をして、顔を埋める。

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