あーめんどくさい　　めんどくさい こういうことになることは薄々分ってはいたけどやっぱり思った通りのことを聞くんだね 先生...もっと俺の考えつかないようなことは出てこないの？ 先生はとっても優しいお医者さんなんでしょ？ 先生はとっても優秀な精神科医様だったよね？ 先生の仕事って....例えば世間でいうとんでもないことしちゃった人がいてとして、だけど実は心の病気かもしれないからって話を聞いてみると、実はいじめられてたとか、虐待されてたとか..かわいそうで哀れな過去がありましたっていうのを暴いてあげる、非常にくだらない退屈な仕事だよね 俺が先生に会ったのは何年前だったか忘れちゃったけど、その時も、俺のこと理解しようと頑張って、とーっても良くしてくれたから先生のこと覚えておいてあげたんだ 本当は誰にも見せない、触らせたくないユウのこと...先生なら何とかしてくれるんじゃないかって思ったんだ 先生のことは信用しているよ？ だって先生はいつでも優しくて親身になってくれる唯一の人だから 俺が先生の患者だったころ、先生はずっと俺の話を聞いてくれて...例えば俺が泣いたら、一緒になって泣いてくれるようなそんな人だった 人との付き合い方が分らなかった俺に、人との接し方や感情のコントロールの仕方を根気強く教えてくれて、「自分よりも大事なものを作りなさい」といったのも先生だった だからやっと見つけたんだ....大事な大事な宝物 もしこの先困ったことがあったら、先生に相談しよう！って決めていたんだ 先生うれしいでしょ？ 俺に頼ってほしかったでしょ？ 俺が先生の所に行かなくなったのは........飽きたから だけどまた構ってあげることにしてあげる バカで間抜けな先生は、人のことばっかり見ていて、自分のことはさっぱりわかってないからさ そういうところは嫌いじゃないよ だって簡単に俺のいう通りになるからね