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約束
どうしたらいいのか分からなかった
こんな風に自分だけがしてもらえる事など無いに等しかった
戸惑っているうちに彼の口に出してしまい、なおも続けられる愛撫に潮まで吹いてしまう
自分の身体じゃないみたいでユウは手のひらで顔を覆うようにして泣き出してしまった
「ふっ、、ひっく、、うぇぇぇん」
泣いても彼は指の動きを止めることはなく、むしろ強くなる一方で全身が痺れて何も考えられなくなる
「ユウ、泣かないでこっちにおいで」
頭をグラグラさせるユウをミツルは自分の胸に引き寄せて抱きしめた
けれど優しい言葉とは真逆に激しくなる指の動き
「抱っこしててあげるから、そのまま飛んで?」
「ひっ、、ぐ、、んぁっあっ、、、」
一層ビクビク身体を揺らすユウを抱えながらミツルは考える
このままやめにしてもユウは落ち着くことはないだろう
無理をしてでも今度は自分に精一杯奉仕してその身を削ろうとするはずだから
だったらこのまま意識をなくしてくれた方がいくらかマシなのではないかと考えた
自分にできるのはそれくらいしかないと思った
優しくするのは難しい
優しくシてやるのはもっと難しい
肉壁がうねり一層強く指を締め付けると一気に加速するようにユウは身体を跳ねさせてそのままガクリと腕の中で崩れてしまった
「ユウ...?」
赤い顔で肩で息をしながらも、目は閉じて完全に意識を失くしているようだった
「ごめんね、ユウ」
グッタリするユウをベットに寝かせて頬を撫でてやる
涙が乾いてカサついた目元に触れながら我慢の聞かない自分にため息をついた
「ユウ、ごめんね、許してね」
ミツルはなんだか泣けてしまいそうになりベットから立ち上がろうとした
その時ふとユウの声が聞こえた気がした
"行かないで"
それは単なる気のせいにすぎなくて、振り返ってもユウは穏やかに眠ったままだった
だけどミツルはもう一度だけ頬にキスをして耳元で小さく言った
「好きだよ、ユウ、本当に..好きだよ」
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