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第33話
ああ、駄目だ・・・上手く考えられない・・・
征治さんの唇が僕の茎を食み、熱い舌が敏感な部分を擦り上げ纏わりつく。
駄目だよ、こんなにかっこいい王子様がそんなことしたら・・・
いけないものを目にしてしまったような気がして慌てて目をつぶると、今度は視覚情報に邪魔されない分、感覚が研ぎ澄まされてしまい、快感にますます蜜をトロトロと溢れさせてしまう。
慌てて目を開けると、雄の顔をした征治さんと目が合い、また追い詰められてしまう。ああ、いったいどうしたらいいんだ。
舌を這わせながら「怖くない?」と尋ねられ、そんなところで喋らないでと思いつつ怖くはないので頷くと、征治さんはパクリと僕のものを咥えた。
「!!んんっ・・・」
今までとは桁違いの快感と、自分の一部を狼に食べられてしまうような絵面《エヅラ》に激しく困惑していると、熱く湿った口内でにゅるりと舌が蠢き、混乱にさらなる拍車を掛ける。
征治さんの口の中に自分のものがあるのだと再認識させられ、カーっと頭に血が上る。やっぱり僕にはこれは刺激が強すぎると、やめてと涙目で訴えるけど、聞き入れてもらえない。
そうこうするうちに、どんどん甘い痺れが腰に集まりはじめてしまう。
ううう、征治さん、こんなことするの初めての筈なのに、なんでこんなに・・・ああ、同じ男だから快感のツボが分かるのか・・・いや、今までの女性にしてもらったから分かるのかな・・・ばか、何考えてる・・・だって他のこと考えてないと、濃密な快感に、ほら、どんどん・・・っ!
「うう・・・はうっ・・・」
どんどん射精感が強くなってくるのに、征治さんの舌が生き物のように蠢いてじりじりと追い詰めてくる。勝手に腰がビクビクと震えだし、止まらなくなった。
ああ、このままじゃ、征治さんの口の中で出してしまう・・・そんなの絶対に嫌だ!
「んん・・・ああ駄目っ・・・助けて・・・!」
突然、熱く纏わりついていたものから解放された。
と同時に、凄い勢いで征治さんが這い上がって来た。
「大丈夫か?」
僕の頬を両手で包んで心配そうな顔で覗き込む。
??
僕の呆けた顔を見た征治さんが「あー・・・違ったのか」と大きな息を洩らす。
「へ?」
「助けてっていうから・・・マズったかと・・・」
そう言って僕の頭をぎゅっと抱き込んだ。
「あ・・・その、もう限界で征治さんの口の中で出ちゃいそうだったから・・・」
「なんだ、出せばよかったのに」頭を離した征治さんは、ちょっと意地悪っぽい笑いを含んだ声で続ける。
「だって、もう限界なんだろ?」
そう言って僕のものに手を這わせる。
「ふあっ」
昂ったテンションのままで宙ぶらりんにされていたそれは、ビクビクと跳ねた。
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