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harem?!-1
……ん、なに?
まだ冴えない頭のまま異変に気付いた僕は、一瞬眉間に皺を寄せた。
……なんだ、これ……
先程から、生暖かく湿った粘膜の様なものが、僕の体を這っているような……
「……っ!」
その不快感ながら、何処か気持ち良いというか……何ともいえない不思議な感覚に、一気に微睡みから解放される。
と同時に、フェイスラインを舐められ、ぱちんと目を開けた。
「……わっ、……わぁあぁっ、!」
………な、なんと目の前に、イ、イケメンが……!
平行タイプの二重瞼に、存在感のある切れ長の瞳。少し厚めの大きな唇の左端には、色っぽい黒子がひとつ。
面長で目鼻立ちのハッキリとした顔立ち。浅黒い肌。
それらはどことなく南国系の雰囲気を漂わせている。
近すぎる距離で目が合うと、そのイケメンは目を細めてニッコリと微笑んだ。
その表情は、キラキラ……
うん、もうキラキラという言葉しか思い浮かばない……
「……おはよう、小太郎」
そのイケメンが、僕の顔を覗き込みながら片肘を立て、頬杖をつく。
何で僕の名前……
……ていうか、何で添い寝して……
「わっ!」
寝起きの頭で懸命に思考を巡らせていると、横分けされた彼の短髪黒髪から、ぴょこんと茶色の獣耳が飛び出す。
……えっ、……耳??……ぇ、えっと……コスプレ?
フリーズしかかりながらも何とか頭を働かせていると、彼の顔がゆっくりと近寄った。
「……あっ!茶々丸だけズルいー、ボクもボクもぉ!」
「え……わぁっ!」
可愛らしい声の主が、足元からぴょーんと僕の上に飛び乗った。
両手を僕の両肩に押し当て、上から僕を覗き込む。
透き通る様な白い肌……幼顔に、くりっとした大きな瞳。
その瞳がぱちくりと瞬きすると、獲物を捕らえた様な目付きに変わる。
「……え、えっと……」
「ミルクだよ!ボクの事忘れちゃった?」
首を傾け、にへっ、と可愛らしく口元を緩める。
と、肩に掛かった腰上まで長い白髪が、さらさらと綺麗に流れ落ちた。
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