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生き残りのヴァンパイア

ヴァンパイア、それは何千年も前に消えた種族。 人の血を吸い尽くし、殺す。人間にとってはとても怖くて迷惑な種族だったのだろう。 その為か、昔の人達はある時からヴァンパイア狩りを始めた。ヴァンパイアを見つけては大勢で捕らえて、燃やし、殺す。 それほどまでに、ヴァンパイアは人間にとっては『恐れる対象』で『敵』だったのだ。 …しかし、存在していた全てのヴァンパイアがそれほどまでに無慈悲な者達だったのだろうか。誰も知る由はなかっただろう。なにせ、ヴァンパイアとわかった瞬間に殺しにかかってたのだから。 俺は、ヴァンパイアなど仮想の生き物だと思っていた。 人間が妄想に妄想を重ね作り上げた種族だと思っていた。 しかし、全てが事実と違った。ある者の存在を知ってからヴァンパイアは実際に存在していた種族であり、『ヴァンパイアは人殺し』や『人の血を吸い尽くす』は人間によるでっち上げだと分かったのだ。 「翔太、浮かない顔をしてどうしたんだい?私でよければ話しなさい。」 ニコニコしながら俺に話しかけるコイツは【Ewan・Canoville】( ユアン・カノーヴィル) ヴァンパイアの生き残りだ。

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