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熱 3

「……っ!」  そうやって震えていると、ふいに肩を揺すられ、俺はびくっと体を震わせた。 「あ、テディ……」  俺がおそるおそる目を開けると、そこには心配そうな顔をしたテディが立っていた。 「ごめん、大丈夫、何でもないよ」  テディを心配させたくなくてそう言ったけれど、その間も体の震えは止まらず、耳も押さえたままだから、テディの心配そうな顔は変わらない。  何とか体の震えを止めたいけれども、まだ幻聴は聞こえていて、テディも側にいてくれるのに怖くてたまらない。  震えが止まらない俺を見て、テディも心配そうな顔から難しい顔になってくる。  ちょっと怖いぐらいの険しい顔つきになっていたテディは、やがて急に唇を動かした。 「え? 何?」  いつも僕と会話する時のテディは、動きが読みやすいように唇をゆっくりはっきりと動かしてくれるのに、さっきは動きが早すぎて、短い言葉で最後が『ん』だったことしかわからなかった。  だから聞きかえしたのに、テディは僕の声を無視していきなりしゃがみこんだかと思うと、正座をして両手を床についた。 「えっ、ちょっと、なんで土下座?  やめてよ!」  正座したテディは床に頭をこすりつけ、土下座の見本みたいな土下座を始めてしまい、俺は慌てる。  テディの土下座をやめさせるために、慌てて耳から手を離してふらつく体をなんとか起こしたが、俺がベッドから降りるより先に、テディの方が頭を上げて立ち上がった。 「……え?」  その次の瞬間、俺はテディの唇に自分の唇をふさがれて、間抜けな声をあげた。

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