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★〔ゴムの日記念〕★美味しい時間〔後編⑫〕
「ナツキ……すごく気持ち良さそうな顔してる」
「えっ」
俺、どんな顔してるんだ?ユキト?
温もりでぎゅっと包んで、ハルオミさんが背後で囁く。
「君の蕩けた顔、見られなくて残念だ」
吐息で耳元をくすぐられて……
「大丈夫、私はどこにも行かないよ」
そんなふうに……
温もりを背中に、肩に、腕に、胸に。
熱を……
広げられて、奥深くに。
繋がれたら……
否が応にも意識してしまうじゃないか。
俺の中のハルオミさん。
「奥まで~」
入って、膨らんで、動く~
「君が煽ったんじゃないか」
(俺、ハルオミさんを煽ったりしてない)
「ユキトにそんな顔して……嫉妬するよ」
(ハルオミさんが嫉妬?)
でも。
俺に、こんな顔をさせているのはハルオミさん……
「夫以外に見せてはいけない顔だよ」
「俺も夫ですよ、兄上」
「おや、そうだったかい?」
「ナツキは俺の大切な妻です」
「思い出したよ、第二夫」
「しっかりしてください、第一夫」
火花が見える。
バチバチ散っている。
これがαの威嚇オーラというやつか。
って!感心している場合じゃない。
「ナツキが、ちゃんと自分の気持ちを言わないからだよ」
俺のせい?
……反論の暇はなかった。
「『中から出てって!』……ってちゃんと言わないから、兄上が図に乗る」
「おいおい、夫婦の愛情表現だよ」
「俺も夫なので」
「お前の入る余地はない」
……うん。
ハルオミさんが入ってるから、ユキトに入って来られては、俺の蕾壊れちゃう。
……って!そうじゃない!
「あの~」
「なに、ナツキ?」
「どうしたんだい、君?」
バチバチッ
「俺挟んで喧嘩しないでほしいんだけど~」
αの威嚇オーラ、バチバチだ。
「そうだね、君の股ぐらのイチモツが萎えてしまっては大変だ」
しゅん……
(あれ?)
股ぐらのイチモツは萎えてない。
元気!
……複雑だ。
「萎えてないよ、大丈夫」
ユキト!いちいち言うな!
念押しいらん。
「ナツキにだって責任はあるんだよ。反省した?」
「えっ」
「兄上に出てって……って言えてないよ」
ユキト?………
「反省したの?お返事は」
ペチンっ
………………俺の頬を叩いたのって~~
「ペチペチやめてー!」
ユキトが自身のいきり立った淫棒で、俺の頬っぺたペチペチするー★
「反省が足りないよ」
「ハフ」
痛くないけど、俺の顔に当たるのはちん……硬く高く天を仰ぐ熱い性器だ。
「おや。イチモツが硬いね。ナツキが興奮しているよ」
(ハルオミさん!?)
「先走りまで垂らして……ナツキが嬉しそうな顔しています」
なっなっ、ナァァァァァーッ
(俺が……ぼぼぼ……)
「君の茂みは、ぼーぼー」
ちゃうわ!
シュヴァルツカイザー、勝手に思考を読むな。
間違っとるし。
(俺が、ぼっきするなんて)
そんな事あるわけ……
「「あるよ!!」」
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