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抜き打ちテストに大打撃
【大介side】
「日本語ムズカシイ………」
後ろの席からそんな呟きが聞こえてきた。振り返ると、今さっき返された漢字の小テストをじっと見つめる碧い瞳。
まあ、しょうがねえよな。
「今日からテスト前で部活ないし、一緒に復習でもするか?」
「いいのか⁉︎もちろんお願いしたい!」
ぴんと立つ耳とぶんぶん振る尻尾が見える気がする。
まあいっか、俺も化学教えてもらお。確かこいつ化学得意って言ってたし。
「なあ、代わりに俺も化学教えて」
「ああ、わかった」
にっこりと笑って頷き、俺の髪をぐしゃぐしゃと撫でる。
嫌じゃないとか言ってやらないけどな。
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