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貧乳派?巨乳派?いや俺は…
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一卵性兄×二卵性弟
一卵性弟×二卵性兄
「おっぱいは大きいに限る!」
「何を言うか、貧乳はステータスだ、希少価値だ!」
「にゃにおぅ?」
「やんのかぁ?」
「「こうなりゃ戦争だ!!」」
男子高校生ならば1度はぶつかるであろうおっぱい談義。今ここに二卵生兄弟のくだらなくも熱い戦いが火蓋を落とされた!
「出席番号2番!相川正樹(アイカワマサキ)!断然巨乳派!ふっかふかでぷるんぷるんな巨乳に顔を埋めて寝たい!男ならそう思うだろ!」
教壇にあがり、二卵性の兄が握りしめた拳をふるわせて熱弁する。そうだそうだと頷き賛同するのはクラスの5割ばかりか。
残り3割は貧乳派なのかむっつりと黙り込み、残りの2割は何アホなことしてんだと呆れた顔をして携帯をいじっているメンツだ。
「俗な巨乳信者め乳に溺れて窒息しとけ!出席番号3番、相川正人(アイカワマサト)!誰がなんと言おうと貧乳派!!胸がないのを気にしてる姿が可愛い!慰めつつ『一緒に大きくしていこうね』って育成する良さがわからんとはかわいそうなやつらめ!」
「結局大きくするんじゃねーか!」
「小さい方が感度いいからそこそこで止める!」
続いて教壇にかけあがってきた二卵性の弟は教卓を手の平で叩き身を乗り出す。それに賛同する3割の賛同の雄叫びとと、ちょっとわからなくもない約1割がどよめきが教室に満ちる。
「巨乳は抱きしめた時の上からの景色が最高!」
「貧乳は抱きしめた時に全体の密着度が高い!」
「巨乳はもんでて気持ちい!」
「貧乳は感度がいい!」
両者1歩もゆずらす、教室内の意見もぴったり半分に割れ始めた。これはもう決着がつかないのではないかと一部が気を揉み始めた頃、するりと教室に別クラスの男が2人入ってくる。
巨乳だ貧乳だといい合っている兄弟は2人の存在に気づいていない。
「「お前らなにしてんの?」」
呆れたような、というか呆れた声にようやく自分達の背後に一回り背の高い一卵性の2人型っていることに気づいた。
「理人(リヒト)!お前は貧乳派だよな!」
「文人(フミヒト)!お前は巨乳派だよな!」
声を揃えた兄弟が各々後ろの男に問う。
「「ほら!前立って演説!」」
せっつくように二卵性の兄に手を引かれて教卓前に立つのは一卵性の弟、それに負けじと二卵性の弟も一卵性の兄を前に引く。
「え、えー…相良文人。乳は関係ない。」
「相良理人右に同じく。」
「「ケツがいいに決まってる。」」
予想だにしない第3勢力の登場に二卵性を含めた教室全体がどよりと揺れる。
「正樹は特に、指先で下から辿られると弱い。」
と言うが早いか制服の上から布だけを持ち上げるように指先が浅く尻臀にめり込み上へと動く
「ひぁん?!」
「ぞくぞくして力が抜けて立ってられなくなっちゃうもんな?」
突然の刺激にかくりと膝をおった正樹を胸と腰で受け止める。もちろん手は休めないまま。
「あっ、あぅッ…ふ、ふみっ」
似てない片割れが一瞬にしてあられもない姿にされたのを見た弟が逃げの一手を打つ…前に長い腕が背後から伸び、胸の前でクロスされた。
「正人は手の平でじっくり撫で回されるのが好き。」
広い手のひらが小さい尻臀を包み回すように布が肌を滑る。
「んぅッ」
「じわじわ刺激が足りなくなって、前がセツなくなるんだよなぁ?」
もぞりと内股が擦れる。教室の、1番目立つ位置で繰り広げられる恋人同士の愛あるセクハラに教室一同がゴクリと唾を飲む。
「「そんじゃ、うちのもらってくね。」」
ここから先はお前らに見せるもんじゃない。と各々の二卵性を担いで一卵性が教室をあとにする。
この日以降、二卵性の兄弟がおっぱい戦争を繰り広げることはなかったという...。
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