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Ⅹ ──十月某日──※

10♡〜倉田ちゃん狂乱〜 俺は右足を下にして聖南に向かって大きく脚を開いてる。 聖南が俺の右腿を跨いで、左足の膝裏を抱え上げた。 やば、………もう恥ずかしいっ。 自分でこれがしたいと言っておきながら「やめて」って言いそうになる…! 「ん、ん……ぁっ、ゆ、ゆっくり、おねがいしま、す…っ」 日向先生は眼鏡を外して前をはだけちゃってる本気モードだから、グイって勢い良く入ってこられるとまた、イっちゃうから…。 最近聖南とエッチすると、二回目以降は入れられると同時に俺がイってしまう事が多い。 そういうの何て言うんだったっけ……聖南が教えてくれたんだけどこれも忘れてしまった。 「今日は喉乾いたーって言わねぇの?」 ほんとにじわじわ腰を動かしてくれてた「日向先生」は、さっきの怒った顔をやっと封印してくれたみたいで良かった。 「ん?」と口元に笑みを乗せて、俺の顎を指先でこしょこしょと触ってくる。 前からたまにこれされるんだけど、俺のこと猫か何かと間違えてるんじゃないのかな、聖南…。 「そうだった……忘れて、た……あぁぁっ…やっ」 「忘れてたのか。 じゃあこれ終わったら飲もうな、今は唾液で我慢して」 「…っっ、んむっ…ん…っ、ふっ、……」 ……っ好き……聖南…。 キスして、舌を絡ませて唾液を交換してると、聖南への愛しさで胸がいっぱいになる。 唾液を送り込まれてる時も、反対に俺のを飲まれてる時も、聖南が言ってくれてた言葉をいつも思い出すんだ。 「俺の体の一部になれ」って。 お互いの唾液が二人の体に取り込まれて、上からも、そして繋がってるそこからも愛情を密に感じる。 ──聖南……好きだよ、……大好き…。 「倉田ちゃん」 「ん、…………」 「飛んでんぞ。 倉田ちゃんの好きな体位だろ。 ちゃんと俺の熱を感じてないとダメじゃん」 あ………。 俺、意識飛ばしてたんだ。 近頃あんまり飛ばしちゃう事無かったのに、今日は慣れない事して頭がキャパオーバーしちゃってるのかな…。 聖南とするのも二週間ぶり?くらいだし。 抱え上げた俺のくるぶしにキスを落とした聖南が、腰を動かして中をぐちゅぐちゅ掻き回す。 横から入れられた聖南の先端のくぼみが内壁を激しく擦りまくる、──これ、これ、すごく気持ちいい…っ。 良過ぎて意識を飛ばしてた俺を揺り起こした聖南は、それでも動くのを止めなかった。 「んんっ、……ご、ごめ、…っ、好き、…せなさん、…好き……!」 「おーい。 聖南さんっつってんぞー」 「…っ? んっ、ふっ…っ、…あっ…やっ……っ…気持ちい……っ、せなさ、ん…っ」 「………ダメだな、完全に飛んでる」 何………っ? 聖南さんは、聖南さんでしょ…? 揺らぐ視界の先で、聖南が何かを脱いで裸になった。 聖南の体温を感じたくて腕を伸ばすと、すぐに俺の全身を包むようにむぎゅって抱き締めてくれた。 二人の体は、汗が混じり合って湿ってる。 やらしいけど…温かくてほんわかして、この湿り気さえ気持ちいい。 いい匂いがする聖南の体から、いつもの香水の香りがしてゆっくり瞳を閉じた。 あぁ、……全部好き。 聖南の全部。 …何もかも。 好き。 「葉璃、飛ぶなって」 「…ん……っ…?」 「イメプレは二回戦でおしまいかー。 今度ヤる時は病室のセットとかでヤろ。 その方が気分出るよな」 な、何…っ? もう完全に頭が回んなくなってる。 聖南が何を言ってるのか全く理解出来なくなってきた……久しぶりだ、この感覚…。 「……ぅん、…っ……あっ、また出そ、うっ…せなさん……ッ…触って……っ」 「ずっと出てんじゃん。 触るまでも無さそう」 「やっ…やだ、触って……っ…ぅぅっ……」 「ふっ……かわい。 いじけてんの」 「……い、いじけて、なんか…っ、あっ……やぁっ、も、……んっ…」 なんでそんな事言うのって下唇を出したら、はむ、と食まれて舐められた。 優しくなった聖南が微笑みながら俺のを握って扱いてくれて、中からも外からも快感を与えられた俺は、もはや思考なんて無いに等しい。 「目一杯我慢した射精後に男でも潮吹き出来んの知ってるか? …って、今聞いても無駄か」 「………あっ、……やっ、ん、…っ…気持ちい…っ、好き、せなさ…ん…っ」 「俺も好き。 葉璃、好ーき」 聖南が何か言ってるのは分かってるんだけど、まったく頭に入んない。 「好き」って言ってみたら聖南も耳元で甘く告白してくる。 俺は、耳も、聖南の声にも、弱いのに…っ。 「ん、んんっ……声、やめ、やめっ…好きっ」 「ほんとかわいーな。 …壊しちまうよ、そんなかわいーと」 「やだ、やっ……! …俺、壊れたら、…せなさんと、……っちゅーできなく、なるっ」 「そうだな、ちゅー出来なくなるのは困るな。 葉璃、舌」 「んむっっ」 意識が朦朧とする中で、言われた通りに舌を出すと獣みたいに唇を襲われた。 絶えず中は擦られるし、前は聖南が扱いてくれてるし、口の中は舌がぬるっと蠢いて上顎をなぞる。 ゾクゾクっ、と背筋が震えた直後、下腹部の表面がじわ、と熱くなった。 「あっ、…やっ…───」 「俺もイきそ。 葉璃、力いっぱい抱き付いてろ」 「ん、んっ…はぁ、っ……んんんっっ…」 俺がイってしまって、ギュッて中を締めてしまったから……聖南が苦しそうだった。 広い背中に非力な腕を回すと、激しく肌がぶつかり合う音がした。 絶頂間際だった聖南が低く呻いてベッドに両腕を付いた瞬間───三度目の温かさをお腹と内壁に感じた。

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