524 / 584
Ⅹ ──十月某日──※
10♡〜倉田ちゃん狂乱〜
俺は右足を下にして聖南に向かって大きく脚を開いてる。
聖南が俺の右腿を跨いで、左足の膝裏を抱え上げた。
やば、……もう恥ずかしいっ。
自分でこれがしたいと言っておきながら「やめて」って言いそうになる……!
「ん、ん……ぁっ、ゆ、ゆっくり、おねがいしま、す……っ」
日向先生は眼鏡を外して前をはだけちゃってる本気モードだから、グイって勢い良く入ってこられるとまた、イっちゃうから……。
最近聖南とエッチすると、二回目以降は入れられると同時に俺がイってしまう事が多い。
そういうの何て言うんだったっけ……聖南が教えてくれたんだけどこれも忘れてしまった。
「今日は喉乾いたーって言わねぇの?」
ほんとにじわじわ腰を動かしてくれてた「日向先生」は、さっきの怒った顔をやっと封印してくれたみたいで良かった。
「ん?」と口元に笑みを乗せて、俺の顎を指先でこしょこしょと触ってくる。
前からたまにこれされるんだけど、俺のこと猫か何かと間違えてるんじゃないのかな、聖南……。
「そうだった……忘れて、た……あぁぁっ……やっ」
「忘れてたのか。じゃあこれ終わったら飲もうな、今は唾液で我慢して」
「……っっ、んむっ……ん……っ、ふっ、……」
……っ、好き……聖南……。
キスして、舌を絡ませて唾液を交換してると、聖南への愛しさで胸がいっぱいになる。
唾液を送り込まれてる時も、反対に俺のを飲まれてる時も、聖南が言ってくれてた言葉をいつも思い出すんだ。
「俺の体の一部になれ」って。
お互いの唾液が二人の体に取り込まれて、上からも、そして繋がってるそこからも愛情を密に感じる。
──聖南……好きだよ、……大好き……。
「倉田ちゃん」
「ん、……」
「飛んでんぞ。倉田ちゃんの好きな体位だろ。ちゃんと俺の熱を感じてないとダメじゃん」
あ……。俺、意識飛ばしてたんだ。
近頃あんまり飛ばしちゃう事無かったのに、今日は慣れない事して頭がキャパオーバーしちゃってるのかな……。
聖南とするのも二週間ぶり?くらいだし。
抱え上げた俺のくるぶしにキスを落とした聖南が、腰を動かして中をぐちゅぐちゅ掻き回す。
横から入れられた聖南の先端のくぼみが内壁を激しく擦りまくる、──これ、これ、すごく気持ちいい……っ。
良過ぎて意識を飛ばしてた俺を揺り起こした聖南は、それでも動くのを止めなかった。
「んんっ、……ご、ごめ、……っ、好き、……せなさん、……好き……!」
「おーい。聖南さんっつってんぞー」
「……っ? んっ、ふっ……っ、……あっ……やっ……っ……気持ちい……っ、せなさ、ん……っ」
「……ダメだな、完全に飛んでる」
何……っ?
聖南さんは、聖南さんでしょ……?
揺らぐ視界の先で、聖南が何かを脱いで裸になった。
聖南の体温を感じたくて腕を伸ばすと、すぐに俺の全身を包むようにむぎゅっと抱き締めてくれた。
二人の体は、汗が混じり合って湿ってる。
やらしいけど……温かくてほんわかして、この湿り気さえ気持ちいい。
いい匂いがする聖南の体から、いつもの香水の香りがしてゆっくり瞳を閉じた。
あぁ、……全部好き。聖南の全部。
……何もかも。好き。
「葉璃、飛ぶなって」
「……ん……っ……?」
「イメプレは二回戦でおしまいかー。今度ヤる時は病室のセットとかでヤろ。その方が気分出るよな」
な、何……っ?
もう完全に頭が回んなくなってる。
聖南が何を言ってるのか全く理解出来なくなってきた……久しぶりだ、この感覚……。
「……ぅん、……っ……あっ、また出そ、うっ……せなさん……ッ……触って……っ」
「ずっと出てんじゃん。触るまでも無さそう」
「やっ……やだ、触って……っ……ぅぅっ……」
「ふっ……かわい。いじけてんの」
「……い、いじけて、なんか……っ、あっ……やぁっ、も、……んっ……」
なんでそんな事言うのって下唇を出したら、はむ、と食まれて舐められた。
優しくなった聖南が微笑みながら俺のを握って扱いてくれて、中からも外からも快感を与えられた俺は、もはや思考なんて無いに等しい。
「目一杯我慢した射精後に男でも潮吹き出来んの知ってるか? ……って、今聞いても無駄か」
「……あっ、……やっ、ん、……っ……気持ちい……っ、好き、せなさ……ん……っ」
「俺も好き。葉璃、好ーき」
聖南が何か言ってるのは分かってるんだけど、まったく頭に入んない。
「好き」って言ってみたら聖南も耳元で甘く告白してくる。
俺は、耳も、聖南の声にも、弱いのに……っ。
「ん、んんっ……声、やめ、やめっ……好きっ」
「ほんとかわいーな。……壊しちまうよ、そんなかわいーと」
「やだ、やっ……! ……俺、壊れたら、……せなさんと、……っ、ちゅーできなく、なるっ」
「そうだな、ちゅー出来なくなるのは困るな。葉璃、舌」
「んむっっ」
意識が朦朧とする中で、言われた通りに舌を出すと獣みたいに唇を襲われた。
絶えず中は擦られるし、前は聖南が扱いてくれてるし、口の中は舌がぬるっと蠢いて上顎をなぞる。
ゾクゾクっ、と背筋が震えた直後、下腹部の表面がじわ、と熱くなった。
「あっ、……やっ……──!」
「俺もイきそ。葉璃、力いっぱい抱き付いてろ」
「ん、んっ……はぁ、っ……んんんっっ……」
俺がイってしまって、ギュッて中を締めてしまったから……聖南が苦しそうだった。
広い背中に非力な腕を回すと、激しく肌がぶつかり合う音がする。
絶頂間際だった聖南が低く呻いてベッドに両腕を付いた瞬間──三度目の温かさをお腹と内壁に感じた。
「はぁぁ、イメプレ最高♡」
聖南の嬉しそうな声と力強い腕の感触を最後に、俺はそのまま力尽きた。
── 十月某日 ──
・ハロウィン特別企画♡セナハルのイメプレ 終
ともだちにシェアしよう!

