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第118話

背丈の差もあって、ヨシはユウのことを兄のように慕っていた… ユウのシャワーを待って、私服に着替えたユウと一緒に駅まで帰るヨシ。 反対方向の電車に乗る二人、ここでいつも別れる。 「そうだ、これ」 ふとユウは鞄から小さい紙袋を取り出す。 「えっ」 「…もうすぐ誕生日だった筈だから…はい」 そう微笑んで手渡す。 「えっ…貰っていいの?」 驚くヨシ。 「もちろん、そのために買ったから…誕生日には会えないから少し早いけど…」 優しく微笑む。 「ありがとう…僕、プレゼントもらうの、お父さん以外で初めて…すごく嬉しい!」 瞳を輝かせて喜ぶヨシ。

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