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ー友情ー

望はかなり焦っていたのか、どうやら、和也の存在というのか、一緒の担当患者さんだった事を忘れていたらしい。 そして、2人は急いで雄介の病室へと向かう。 そして、病室へと入ると、そこにいた看護師に、 「…で、容態の方は?」 と聞いたのだが、聞こえて来たのは、 「久しぶりやな…吉良先生…」 その声に望は反応する。 今、望が聞いたのはそこに居た看護師にだったのだが、聞こえて来たのは下の方からで望はそのまま下の方へと視線を向ける。 今さっきの看護師の慌てぶりだと、容態が急変したのかと思われたのだが、それとは逆に雄介が意識を取り戻したという事だ。 そこで、望は安堵のため息を吐く。 そして、 「なーんだ…そういう事だったのか…。なら、良かった…」 そんな望の様子に和也は気を利かせたのか、そこにいた看護師と一緒に雄介の病室を出て行く。 「スマンな…先生…また、病院も方に来てしもうて…」 「今回の事はしょうがねぇだろ?それに、もう、ここに桜井さんは来ないと思うしな…。安心してくれ…坂本さんだっっけ?坂本さんは自首したらしいからな…」 「それ、ホンマかぁ!?」 「ああ…」 望は雄介の方に笑顔を向けるのだが、どうやら、雄介の方は複雑な表情をしていた。 「今回の事に関したは…ただの俺のミスやって…アイツが自殺しようとしたから、止めに入ってたまたま腹を刺されたって訳なんやしな…。アイツは全くもって悪くもないし…だから、アイツが捕まるんはおかしいんやないか!?」 「それを、俺に言われても困るんだけどな…」 「あ、あー!スマン…」 「明日、また刑事さんが来るって言ってたから、その時にでも刑事さんの方にその事を伝えればいいだろ?そしたら、その坂本さんっていう人は釈放してもらえるんじゃねぇのかな?」 「ああ!ほんなら、明日、刑事さんに話してみるわぁ!」 と、それと同時に望は深く一呼吸をすると、 「あ、あのさ…お前に一つだけ言っておきたい事がある…。あのな…今まで言えなかったんだけど…その…付き合ってもいいかな?って…」 「…へ!?」 突然、望からの告白に雄介は目をパチクリとしながら望の事を見上げている。 「あ、あぁ!だから、付き合ってもいいって言ってんだ!恥ずかしい言葉を何遍も言わせんじゃねぇよ………」 最後の方は今にも消え入りそうな声で言う望。 そう告白というのは言う側も勇気がいる事なのだが、告白された側も返事をするのに勇気がいるもんだ。 「…それ、ホンマに…か!?」 そうまだ夢の中にでもいるような感じなのか、雄介は疑うように聞いている。
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