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ー記憶ー105
それから二人の間での会話は盛り上がり楽しい時間というのは、あっという間に過ぎるものだ。 早くも面会時間を終わりを告げる音が病室内へと響き渡ってしまったようだ。
帰る支度をすると望の病室を後にする雄介。
今日は久しぶりに望と話が出来て良かった気がする。 望が記憶を失くしてからは、まともに話が出来てなかったのだが今日は今の今まで話す事が出来たのだから。 そして雄介にとって嬉しかった事は久しぶりに望の笑顔が見れたという事なのかもしれない。
それから数日後。
望の方は何もなかったおかげで病院の方は退院する事が出来た。 望は自分の家に雄介と和也と連れて行かれ、雄介の車で望の家へと向かうのだ。
雄介は望の家まで車で向かうと、毎日望がやってきた事を雄介はやり始める。
そう車から一旦、降りて家にある門を開けて再び車へと戻って来るという作業だ。
前まで望がやっていた事だったのだが、今日は雄介がやるしかないからだったのかもしれない。
きっと望の事だからこういう記憶もないと思ったからだ。
雄介はここが望の家だという事を説明するのだ。 そう雄介からしてみたら、そこは完全に他人の家を説明するのは変な感じがしているのかもしれないのだが、当の本人というのは今記憶がないのだから、とりあえずそうするしかないという事だろう。
「ここが望の家なんやで……」
「そっか……広い家なんだなぁ」
ここにどれだけの土地があるのかっていうのは分からないのだが、望の家というのは近所にある一軒家に比べたら遥かに広い。
家の広さは本当に他の家の四戸分程。 庭の方は普通の家の二戸分はありそうな広さだ。 それに庭の方にはガレージもあるくらいなのだから本当に望の家というのは広い。 そのガレージだって三台位入れられるようになっていてシャッターも付いている。 そして家の周りには木々が気持ち的にあって望の家というのは、その木々に完全に囲まれている状態でもあった。
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