212 / 2160
ー天災ー33
そう雄介は普通の声で中へと入って行く。
だが雄介が中に入ると電気は点いているものの全くもって人の気配はなかった。
雄介は一応、望がいるのであろうリビングへと向かうのだが、そこにも望の気配はない。
鞄は置いてあるものの本当に望の気配はない感じだ。
望は帰宅してきて自分の部屋にでも行ったのかと思ったのだが、鞄はリビングのソファも上に置いてあるのだから、きっと自分の部屋には行ってはいないだろう。
よくよく部屋の様子を伺っていると奥にあるお風呂場の方から水音が聞こえて来る。 という事は望は今お風呂に入っているという事だ。
何故だか今日の雄介はそこでホッとしてしまっている。
またこれから望と会える機会なんてそんなにはない。 もしかしたら時が自分達の仲を修復してくれるのかもしれないと思った雄介はリビングを後にし自分に与えられた部屋へと向かうのだった。 そう一緒に暮らすようになって望に使っていいと言われた部屋がある。 客間だった筈なのだが、一緒に暮らすようになってからは使わせていただいている。
これで暫く望と合わなくていい。
この時さえ過ぎてしまえば今日あった事なんか忘れてしまっているのかもしれないのだから。
雄介は部屋に入るとベッドへと横になる。
今日は本当に疲れてしまった。
体力的にも精神的にも。
だからなのか今日はもういつのまにか寝てしまっていた。
次の日、雄介は起きて階下へと向かったのだが、もう望の姿はなかった。 残念と思う反面良かったと思う気持ちが過ってしまっているのかもしれない。
雄介はシャワーを浴びて仕事場へと向かうのだ。
ともだちにシェアしよう!

