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ー天災ー44
やはり次から次へと運ばれて来る患者さんは本当に重傷者ばかりで本当に命の危機が迫っている者が多い。
そんな状況に望と和也は外の様子が気になったのか患者さんもの合間をぬって外へと出てみた。
二人が外に出ると先程の窓から見た景色とは違いこう生々しいというのか窓の向こうに見える景色とは全く違う感じがしたのは気のせいであろうか。
今まであった平穏な日々はどこに行ってしまったのであろうという光景が広がっていた。
道はひび割れ電柱は倒れ道を塞いでしまっている。 そして道には窓ガラスも割れているのか破片も散らばっているという状態だ。
今あった地震がどれだけ凄かったのかを肌全体いや体全体で感じる位だ。
「……マジかよ」
そう望はボソリと呟くと和也の肩に手を置いて病院内へと足を向ける。
今まであった街並みはない。 ただただ瓦礫が散乱していて本当に足の踏み場もない状態だった。 今までネオン輝く街並みだった所は本当に何処に行ってしまったのであろうか。
「俺等は処置室の方に行こうぜ。 外科的な事は俺等しか出来ないかな。 軽い怪我程度なら内科医でも出来る仕事だけどよ」
「ああ、そうだな」
二人は病院内へと戻ると一番大変であろう処置室の方へと向かうのだ。
もう既に今日はそれだけの患者さんが来るかなんて事は分からない。
休んでる暇はなさそうだ。
だがこういう時に限って望の頭に浮かんできているのは雄介だ。
何かあると恋人の顔が浮かんで来てしまうのは仕方がない事だろう。 本当に好きなのだから心配してしまうのは当たり前な事だ。
でも今はそれどころではない。 そうだ雄介の事を想うのは別にいいのかもしれないのだが、今は目の前の患者さんの処置に当たる方が優先に決まっている。
望は自分に気合いを入れると患者さんの処置へとあたるのだった。
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