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ー天災ー113

 望が今悩んでいて眠れない理由っいうのが雄介にも痛い程分かっているからなのかもしれない。  それは雄介だって同じだからだ。 「ほな、俺は行って来るな!」  雄介はそう笑顔で言うと和也と裕実に手を振って部屋を出て行く。 「さて俺達も行くかっ!」 「そうですねっ!」 「……って、今日はあんまドジ踏むんじゃねぇぞ」 「え? 僕ってそんなにドジ踏んでますか?」 「ああ」  裕実のそんな天然みたいな答え方に和也は即答する。 「そんな事ないですってばー」 「何だ? お前、自覚ねぇの?」  二人も会話をしながら部屋を出て行くのだ。  そしてやはりというべきなのか一人部屋に残されている望は考え事を始めてしまう。  考える事はやはり雄介の事と今担当している患者さんの事だ。  雄介とはまた近いうちに離れてしまう。 そんな事は分かってはいるのだけど、やはり寂しい。  そこでため息を吐く望。 「やっぱ、俺もダメだなぁ、本当に俺、雄介の事好きになっちまってるみたいだ。 だって、今だって……こう雄介がまた怪我でもして入院してくれたらな……なんて思ってしまってる自分がいるしよ」  確かに望の独り言の通りに雄介が怪我でもして入院してくれれば今雄介が住んでる場所に暫く帰らなくても住む訳だし一緒に居られることにもなる。 でも実際雄介を必要としている人達とうのは沢山いる訳で個人勝手な事で雄介を止まらせる事は出来ない。

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