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ー天災ー156
その裕二の一言に望が反応しない訳がないだろう。 望はその裕二の言葉に瞬時にして裕二の顔を見上げる。
本当に何か方法があるというのであろうか? そう雄介がこっちに戻って来る方法が。
いや、あるからこそ裕二は望にそれを提案してきたのであろう。 もし本当に雄介をこっちに戻せるなら、その方法を聞いてみたいと思う。
「どうだ? 乗ってみる気はあるのかな?」
だが殺気までとは言わないものの何かこう企みがありそうな雰囲気を出している裕二に望は警戒する。
しかも自分達の恋をこんなにも応援してくれる親というのも珍しいような気もしてくる。 これが男女のカップルなら応援してくれる親はいるのだろうが望達の場合には男性同士だ。
本当に裕二は一体、何を考えているのであろうか?
何か企んでいるような雰囲気なのだから、やはりここはタダでは教えてくれなさそうだ。 だが聞くだけ聞いてみようと思った望は、
「じゃあ、それを教えてくれよ」
「それは、別に構わないのだけど……君はそれでいいのかな?」
「まだ、いいとは言ってねぇだろ? ただ先に何かこう親父が企んでいる提案の方を教えてくれって言ってるだけなんだよ」
「そこを分かってるって事は、その企みみたいなのは分かってって事だね」
「まぁ、そんな怪しげな表情をしてたら、何か企んでるのは見え見えなんだよ……親父は顔に出やすいタイプなんだな」
「いや、それがわざとだと言ったら? そう、君に気付かせる為にわざと怪しげな雰囲気とか表情だとしたらどうする?」
そこで望は一回息を吐くと、
「そこはいいからさ……とりあえず、先にその親父の企みの方を教えてくれって言ってんの……」
と半分呆れ気味に言う望。
「じゃあ、そうだね。 君の彼氏……いい男っぽいから、一回抱かせてくれたら、私の知り合いに消防庁の方に関係者がいるから頼んであげてもいいよって事なんだけど……」
その裕二の提案に望は本当に呆れてしまったのか息を吐くとその場から去って行く。
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