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ー雪山ー75

「ん……まぁ、今望にキスしようとしとった。 これで、満足か?」  雄介は望同様に起き上がると片膝を立てて、その膝の上に肘を乗せ、 「やっぱ、隣に好きな奴がおるのに何も出来ないもはやっぱ辛いねんなぁ? せやからキスだけでもって思うたんやけど?」  雄介はそう笑顔で望の方へと向くと、 「なら、そうすればいいだろ? お前が気が済むまでさ、別に我慢なんてする必要なんかあるのか? 俺等の仲は恋人同士なんだからさ」 「んー、まぁ、確かにそうやねんけど」  雄介は今の望の言葉に言葉を詰まらせている。 「ほら、今の望は熱出しておるし、そこはやっぱ無理させちゃいけないって思うしな」 「キ、キスに負担もクソもあるのか?」  望はそこまで言うと顔を赤らめる。  望だって雄介とのキスは嫌いではない。 好きな相手からのキスというのはしたいに決まっている。 「せやけど……」  今日の雄介はいつもの勢いはないようだ。  流石の望もそこに焦ったさを感じたのか雄介の前まで行くと四つん這いの格好をして雄介の瞳を捉えながら雄介の顔に自分の顔を近付けると唇を重ねる。 「これで、満足なのか?」  望の方は今の行為が恥ずかしすぎて顔を上げられないでいたのだが雄介の声が全くもって聞こえて来ない事に気付き顔を上げる。  そして首を傾げて、 「どうしたんだ?」  望の視線の先にいる雄介は目を見開いてまで何故か固まってしまっている。 「……ったく。 こんな事で体を固まらせてるんじゃねぇよ」  望はそう頭を掻きながら顔を伏せて言うのだ。 「あー、スマン! スマン! いきなり望からキスされるとは思ってなかったし、ちょいビックリしておっただけや……なんやろ? やっぱ、好きな人からキスされたら嬉しいもんやんか」 「そんな事、今まで何回もあった事だろ? いい加減慣れろよな。 こっちが恥ずかしくなっちまうし」 「あ、ああ、スマンな」

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