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ー雪山ー86
でもきっと雄介の事だ。 望が一人でやる姿もまた見たいと思っているのかもしれない。
フッと雄介が気付くと眼前位に望の顔があって少しばかりビックリしたのだが直ぐに気持ちを入れ替えて、
「やっと……キスする気になったかいな」
と笑顔で返す。
「あ、ああ、まぁな……だけど……」
そこまで言うのだが、こう自分からキスする事に慣れていない望だからなのか暫く雄介の眼前でストップしていた望。 だが望の中で何かが吹っ切れたのであろうか。 雄介の唇へと唇を重ねる。
流石の望も自分からキスするという事には慣れてきたようなのだが、こう人に命令されると恥ずかしかったのであろう。 だから躊躇していたのかもしれない。
「ん……」
望は簡単に唇を重ねるだけのキスをすると、どうやら雄介の方がそれだけでは足りなかったようだ。
「これだけなんか? なんか、もっとって感じがしてんねんけど……。 それと、そろそろ、元に戻らへんか?」
雄介の方は半身を起こして望の後頭部に手を回して引き寄せ雄介自らも唇を重ねる。
だが雄介の場合にはただたんに唇を重ねるだけのキスではなかった。
最初に望にされたようなキス以上に何度も何度も角度を変え、それからは望の口内へと舌を忍ばせると舌を巧みに動かし望の舌も絡めてというキスを繰り返していた。
「ん……んん!!」
望はその雄介からの長いキスに息が続かなくなってきたのか雄介の体から離れようと雄介の胸板を叩いてみるのだが全くもって望の力では雄介の体は動く気配すらないようだ。
しかも雄介の場合には望の後頭部で支えている手一本だ。
暫くして雄介が望の唇から離れて行った時にはもう望の方は酸欠寸前だったのであろう。 肩で荒い呼吸繰り返している望。
「キスって言うたら、これくらいしなぁー、アカンよ……」
そう今度は余裕あるげに言う雄介。
「……ってか、今日は俺に任せろって言っただろうが……」
そう肩で荒い呼吸をしながら言う望。
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