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ー雪山ー148

「仕掛けてたって!? まさか、雄介へのボディータッチとか? わざとカート倒してみたりだとか? ってことか?」  そう和也の方は裕実にその事について恐る恐る聞いてみる。 「はい!!」  そう裕実の方は何かが吹っ切れたように大声でで言うのだ。 「そういう事かぁ。 これで、一個お前に関しての謎が解けたような気がする」  そう和也は言いながら車のシートへと体を預ける。 「本当はさ、お前って頭いい方なんだろ? 頭の回転がいいとも言うのかな? それだから、俺に振り向いてもらい為に、わざとドジなフリをしてみたりして振り向かせたかったんだな」  和也の方はそう冷めたように言うのだが裕実の方はその和也の行動に何かを察したのか、 「そういう事なんです。 ごめんなさい」  そう裕実は和也に向かって頭を下げるのだ。  和也は裕実が反省しているのを見て肩から力を抜くと裕実の方へと体を向ける。 そして裕実の頭を撫でると、 「もう、こんな真似すんじゃねぇぞ。 裕実が俺の事を試さなくても、俺、今は十分に裕実の事は好きだからさ」 「か、和也さん……そ、それ、本当ですか!?」 「当たり前じゃねぇかぁ」  和也は顔を上げた裕実に笑顔を送ると裕実は和也の体を抱き締める。  その二人の姿を見て雄介の方は呆れてしまったのか正面の方に体を向け、ため息を漏らす。  そして望の顔をチラリと覗くのだ。  雄介が正面に顔を向けたのには和也と裕実が急にラブラブモードに入ったのもあるのであろうがツンデレな望にたまにはああいう風にラブラブなモードにでもなりたいと思ったのかもしれない。  そんな雄介の視線に望は気付いたのか、 「なんだよ……」 「いーや……何でもあらへんよ」  そう雄介に対して、いつものようにツンとした態度を取る望。  そんな望に雄介は窓の外に流れる景色を見つめる。  だが、そこは高速で見えるのは高速特有の防護壁だけだ。  先ほどからイチャイチャしていた裕実と和也なのだが和也の方は雄介がつまらなそうにしている姿を見ると、 「雄介……ちょ、話があるから、耳貸してくれねぇか?」 「へ? あ、ああ、構わへんけど……」

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