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ー波乱ー16

「……って、吉良先生はそう言いますけど……人の事言えますか? まぁ、コンビシステムの方は分かってますよ。 だって、コンビで仲良くないと仲間割れとかしてしまうと仕事に支障が出てしまい、医療事故になりかねませんしね。 ですが、プライベートと仕事をキチンと分けていないのは、お二人共でしょう? 今日の仕事の時に最初に威嚇してきたのは吉良先生と梅沢さんの方なんですから……まさか、気付かれていないって事はないですよね? 現に患者さん達に気付かれていたようですしね。 私の仕事を邪魔してきているのは寧ろお2人なんじゃないんでしょうか? 説教される前に自分の事をキチンとしてから言わないと説得力に欠けてしまいますよ」  颯斗はそこまで言うとソファから立ち上がってロッカールームへと消えていくのだ。  やはり、そこまで言われると望だって悔しいのであろう。 手に拳を握るとソファを叩く。 「……望?」  和也はそう口にしながら望の事を見上げる。 「大丈夫だ……」  そう言いながら望は眼鏡を外して目頭を手で押さえる。  そして気合いを入れて頰を軽く叩くと、 「俺等の方も帰ろうぜ。 今日はもう色々と疲れたしな……ゆっくり体を休ませて、また、明日頑張ればいいだろう? 一人になった方が冷静になれて何かいい案が見つかるかもしれねぇじゃねぇか」 「別に早く帰るのはいいんだけどさ、望は雄介の所に行かなくていいのか?」 「今はそれどころじゃねぇだろ? 雄介の方は治ればいつでも会えるんだからさ。 そうそう! 前と違って今は一緒に住んでるんだからさ」 「ん……まぁな……」 「それと、本当は俺がお前の側に居てやってもいいんだけどさ……どうせ、俺なんかといるよりかは裕実の方がいいだろ? とりあえず、お前は暫くの間、裕実と一緒にいるようにしろよ……一人でいるよりかは安全なような気がするからさ……まぁ、裕実と一緒に居られない日は俺がお前の家に行ってもいいし、俺の家に来てもいいしな」 「あ、ああ……ありがとう。 今日はまぁ裕実の事を呼ぶからよ。 だから、今日、望は雄介の所に行ってやれよ。 別にキスをして来いって言ってる訳じゃねぇしさ」  そう言いながら和也は望に向かって笑顔を見せる。 「そうだな……お前がちゃんと裕実と一緒にいるって誓ってくれるんだったらいいぜ」 「チェッ! 今日の望はなんか強気だよな……望にそんな事言われるとは思ってもみなかった事だぜ」 「どうだー、俺だって、いう時には言うんだからな」 「みてぇだな」  そう二人でクスクスとしていると颯斗はもう着替えて来たのであろう。 荷物持って、 「お疲れ様でしたー」

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