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ー海上ー86
「じゃあ、雄介は今まで何してたんだよー」
「んー……なんかなぁ、知らんけど……俺、倒れておったみたいで、俺が気がついた時には望の奴顔色変えておったしな」
「……って、事は例の作戦を実行したって事なのか?」
和也の方は望と裕実には聞こえないようにソファの前にあるテーブルから体を乗り出して雄介にだけ聞こえるように話し始める。
「アホか……ホンマに倒れてもうてたんやって……意識なかったみたいやしな。 まぁ、望が軽く診てくれたみたいやし、ほんで平気そうやって言ってくれたしな。 ただ逆上せてもうたって位なんかな?」
雄介は和也から離れるとソファへと寄り掛かかる。
そして雄介が気が付くと望にしては珍しく雄介の隣に腰を下ろしていた。
「……って、和也に雄介、今の話はどういう事だ?」
そう和也は内緒話のように話をしていたのだから和也の声は聞こえなくとも隣にいた雄介の声は望に聴こえていたのかもしれない。
「……へ? だからやなぁ」
雄介の方はとりあえず誤魔化そうとしたのだが、こういう時に限って言葉が上手く出てこないようだ。
「望達は先に風呂から上がってまったやろ? ほんで、和也と俺は風呂場に残されたやんか……まぁ、あん時は望達の事怒らせてまったし、どうしたらええねんやろ? って言っておったらな……和也が『雄介が倒れたら望が来てくれるんじゃねぇのか?』っていう話をしておったら、そのまさかで……和也がお風呂から上がった後に俺はあそこで倒れておったって所なんかな?」
望は雄介のその言葉に大きな息を吐くと頭を掻いて、
「正直お前等がやってる事は子供以下の考えなんだよな……だから、呆れちまうんだけどよ。 悪ふざけっていうのはお前等の性格なんだから仕方ねぇよ。 だけど、限度っていうのがあんだろうが……それさえ超えなければ、まぁ、仕方ねぇって所かな? ってか、俺がどんだけ心配してたかっていうのが分からないんだろうな」
最後の言葉なんかは望からしてみたら顔から火が出る位恥ずかしい言葉だったのかもしれない。 だからなのか気付いた時には顔を俯かせ小さな声で言っていたのだから。 だが三人にはその望の言葉が聞こえていたようで一瞬その望の言葉に目を丸くした三人だったのだが次の瞬間には顔を合わせてまで微笑んでいた。
「ほな、寝るか!!」
「そうだな」
和也と雄介はその場に立ち上がる。
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