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ー海上ー114
そして次の朝。 雄介は九時になると帰って来たのだが、まだ望が起きている気配は無さそうだ。
雄介は自分達の寝室である部屋の方へと足を向ける。
すると、やはり望は未だにベッドの上で静かに寝息を立てて寝ている姿が目に入って来た。
その望の姿に雄介の方は軽く微笑むと望の事を起こさないようにそっと望の頭を撫でるのだ。
流石の雄介も未だ寝ている望の事を起こしたくはないのだが、ただ望が生きているという温もりを確かめたかっただけなのかもしれない。
確かに昨日、雄介は望達の事は助けたのだけど、それでも本当に生きているっていう事を確かめたくて確かめたくて仕方がなかったのであろう。 それに昨日は雄介が望の事を救助した後というのは直ぐに離れなければならなかったのだから雄介からしてみたら望の事が心配で仕方がなかった事なのかもしれない。
雄介からしてみたら今直ぐにでも望の事を抱き締めたいと思っているのであろうが、やはり望の方は昨日の今日で疲れているのは分かっているのだから、とりあえず雄介はベッドの端に座って望が目覚めるのを待ってるしか無さそうだ。
だが暫くすると望の方は目を覚ましたのかボッーとした瞳でベッドの端に座っている雄介の事を見上げる。
もしかしたら望からしてみたら、その雄介の姿は夢とでも思ったのかもしれない。 気付いた時には雄介の腰の辺りを抱き締めていたのだから。
「ん?」
その望の温もりに気付いた雄介は腰に回されている望の手を握る。
「ただいま……望……」
「おかえり……」
「大丈夫だったみたいやんな」
「俺は何ともねぇよ……お前もおかげでな」
「ほなら、良かったわぁ」
雄介はそう言うともう我慢出来ないというばかりに、回されていた望の腕を自分の体から離して望の方へと視線を向けると何度も望の存在を確かめるかのように望の体を撫で回すのだ。 そして最後には望の唇を見つけるとその唇へと唇を重ねる。
その雄介の行動に望の方は珍しく抵抗しない。 きっと望の方も雄介の存在を確かめたかったのであろう。 だからなのか今日の望は雄介にされるがままのようだ。
そして雄介の方は満足したようで望から離れようとしたのだが、今度は望の方が雄介の肩へと腕を回して望自ら雄介の唇へと唇を重ねる。
「……望?」
「なんだよ……そんなに驚かなくてもいいだろ? 俺がお前にキスしちゃ悪いのかよ」
「そ、そういう意味ちゃうんやけど……な、なんやろ? 望からやと……なんかな? 気恥ずかしいっていうんかな?」
「んじゃあ、慣れろ……」
と望はそう相変わらずぶっきらぼうに答えると望は再び雄介の唇へと唇を重ねる。
「あんな……あんま望から仕掛けで欲しいねんけどなぁ」
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