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ー過去ー18

どうやら実琴については話が決まったようだ。 ここにいた三人にやっと安堵と笑顔が溢れる。 「ところで、裕実は今の考えはどうだったんだ?」 「僕的にも大丈夫ですよ。 それなら賛成ですからね」 「良かった……。 これで、俺と裕実は別れないで済みそうだな」  和也はスッキリした表情をしたのだが、望は和也の事を見つめ、 「な、それはいいんだけどさ……。 俺的にはもう一つ気になっている事があるんだよな。 裕実の方は話したくねぇみたいなんだけどな。 そうそう! 裕実と本宮くんが兄弟かもしれねぇって事なんだけどさ。 顔も似てるし苗字も一緒。 それに名前の中に二人共『実』っていう字が入ってるだろ? 兄弟の名前って、まぁ、親にもよるだろうけど、共通な何かが入っているって事が多いとも思わねぇか? 俺達兄弟だって『む』っていう字が共通点だろ?」  その望の意見に納得する二人。 「例えば、自分達に子供が出来たとしたら、兄弟って分かりやすいように何か共通点のあるような名前にしないか?」 「あー、確かにそうなのかもしれねぇなぁ。 でも、実琴も裕実も兄弟って事を思っ切り否定するのはなんでなんだろうな?」 「まぁ、そこはDNA鑑定すれば分かるのかもしれねぇんだけど……」 「あ! そうだ! 裕実! 一度でいいからさ、DNA鑑定してみたらいいんじゃねぇのか? もしかしたら、実琴は実の兄かもしれねぇぜ」 「そうですね……。 本宮さんと僕の事皆さん気になってるみたいですから、DNA鑑定してみてもいいですよ」 「まぁ、そこはDNA鑑定をしてからするとしてー。 とりあえず、明日から実琴の件は実行出来そうだよな?」 「それは、和也に任せるよ。 ま、とりあえず協力はするけどな。 和也はこういう事に関して得意そうだしさ…  和也は望にそう褒められて、今度は得意そうな表情をすると、 「前に望と雄介をくっつけたのは俺だったしなぁ」  その和也の言葉に望の方は昔の事を思い出してしまったのであろう。 顔を真っ赤にさせる。 「アレはお前の力じゃなくてなぁ……」 「なら、望は雄介の事を本気で好きだったって事だ」 「ああ! そうだよ。 お前にキューピット役して貰わなくても俺は雄介に言うつもりだったんだからな。 寧ろ、お前はそん時邪魔してきてたじゃねぇか」 「そりゃな……邪魔したくなるってもんだろ? 俺の方は雄介より先に望の事を好きになってたんだからな。 だけど、俺の方はその事を望に告白したら玉砕しただろ? 俺は本当に望の事が好きで……だけど、今まで築き上げて来た二人の関係を壊したくはなかったから、俺は望になかなか告白出来なかっただけだからな」

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