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ー過去ー90

和也は裕実が言いたい事が分かっているのにも関わらず、分かってないフリを続けているらしい。 「もう、分かりましたよー」  裕実は和也に向かい頰を膨らませると、 「『度が過ぎない』っていうのはですね……要はシないって事ですよ」 「じゃあ、ボディタッチ位だったらいいって事だよな?」 「ボ、ボディタッチって言っても限度っていうのがありますからね」 「じゃあ、どこまでがセーフなんだ? それ言わないと、俺の場合にはオーバーしちまう可能性だってあるかもしれねぇぞ」 「もう! 本当に和也はどこまで意地悪なんですか!?」 「別に……分からないからそこは裕実に聞いてるだけなんだけどなー」 「本当に和也って何気に意地悪ですよね! 僕からでは恥ずかしくて言えないんですけど」 「俺は恥ずかしい顔して困っている裕実の顔が可愛くて好きなんだけどな」 「悪趣味ですね」  裕実はそう小さな声で突っ込みを入れる。  だが次の瞬間には、裕実は声を上げ、 「あー! もしかしてー! 和也が望さんの事をイジメるのは、まさか、そういう事だったんですかー!?」 「あ、いやぁ、それは違うかな? ちょっと前だったらそうだったのかもしれねぇけど、今は裕実だけ、そんな顔が見たいって思ってるんだけどなぁ」 「じゃあ、望さんにはどうしてなんですかね?」 「まぁ、ふざけてるって事もあるけど、アイツって、心の中に沢山何かを隠してるんだよな。 それを引き出す為かなぁ? 望の場合、何かあると一人で考えて解決しちょうって事があるからさ、俺が望の心の中をスッキリさせてやるために俺は意地悪な事を言うってことなのかな? 俺が犠牲になって、望の心の中がスッキリしてくれればいいなーって思ってるからよ……」 「そういう事だったんですかー」 「まぁな……。 だけど、ゴメンな裕実。 本当、俺……望の事ばっかりだったよな? 前に好きだったっていうのもあるのかもしれねぇけど、やっぱ、気になっちゃうっていうのかな? なんていうのか放っておけないっていうのかな? 今は勿論! 裕実が一番だけどさ!」 「いいんですよ。 無理しなくて……確かに和也からしてみたら、こう望さんって気になる存在なんだと思いますしね。 和也の気持ち何となくですが分かるような気がします。 きっと、僕も和也のように深い仲になれば、和也が望さんの事を放っておく事が出来ないっていう理由が分かるような気がしますから。 僕には今まで親友って思える親友っていませんでしたから、やっぱりそこは、和也と望さんの仲が少し羨ましく感じれますからね」

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