1553 / 2160

ー天使ー100

「急にどないしたん?」 「早く帰るぞー。 今日は帰ってから、やらなきゃいけないことがあっただろー?」 「あ! テストのことかいな」 「ああ、そういうことだ」  望はそう言うと、車にエンジンをかけ、 「とりあえず、裕実と和也、また、明日なぁ」 「そうだな……」 「そう言われてみれば、今日、そんな約束で遊園地に来られたんですもんね。 では、また明日……」  裕実は望の車から降りるとドアを閉め笑顔で手を振り望達を先に行かせる。  遊園地の駐車場を出た望達は、 「な、さっき、お前さぁ、勉強せずに遊んでたって言っていたけど……テストの点数はどうだったんだ?」 「流石に百点までは行かへんかったけど……とりあえず、八十点代は取れておったかなぁ?」 「へぇ、そうだったんだー。 そんなのだったら、お前ってモテてんじゃねぇの? 文武両道ってやつだろ?」 「んー、まぁ、そうやと言えばそうなんやろうけど。 中学、高校って、部活でサッカーやっとったしー、高校のレベルは中位のとこやったけど……学年でトップ十位には入っておったなぁ」  その雄介の言葉に望は吹き出す。 「だったら、やっぱ、モテてただろ? お前、背も高いしー、ルックスもいい方だしさぁ」 「どうなんやろ? でも彼女は居らんかったで……。 まぁ、サッカーの応援とかバレンタインの時に他の奴よりか沢山もらっておったのは記憶にはあるんやけどな」 「自覚なしか……。 つーか、きっと、女の子達は逆に近付きにくかったのかもしれねぇな。 だってさぁ、多分なんだけどよ。 お前って、確実に女の子達の理想のタイプなんだけどさぁ。 あまり良すぎてもモテねぇらしいからな。 ほら、『彼女がいるんじゃないか?』とか『自分と雄介とでは釣り合わない』とか思っちまってよー」 「そうやったんか!?」 「ああ、多分な。 ってか、お前から告白はしたことなかったのか?」 「高校生ん時はまったく思わへんかったしー、部活が忙しかったしー、まぁ、大学でちょっと落ち着いた時に、俺から告白して二から三カ月位だけ付き合った彼女がおったかな」 「もしかして、お前って、恋愛での失敗ってないんじゃないのか?」

ともだちにシェアしよう!