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ー天使ー116
「そうなのか。 だから、琉斗は直ぐに雄介の言葉を信じたんだな」
「そういうことや。 子供は純粋で素直ってことを覚えておいた方がええで。 和也みたいな子供やったら大変やけどなぁ、琉斗位だったら、小さな嘘位なら見破れんしな」
「ああ。 和也みたいな子供だったら、確かに扱うのは大変だな」
そう二人は朝から和也に関してクスクスと笑い始める。
「さて、飯の用意せんとなぁ」
雄介はベッドの上で大きな伸びをすると、いつも着ている制服へと着替え琉斗と一緒に下へと降りて行く。
「今日は琉斗、一人で寝れたんやなぁ」
「うん! 平気だったよ! 怖くなかったしね」
「そうやったんかぁ。 これからも一人で寝るか?」
「うん!」
琉斗は雄介に向かい笑顔で頷く。
「ほんなら、しばらく一人で寝てもええで……」
「うん! でも、お母さんが帰って来たら、お母さんと一緒に寝てもいい?」
と言う事はどういう意味なんであろうか。 美里が帰ってくれば琉斗は自分が住んでいた家に戻る訳で雄介にそれを聞く必要はないであろう。 それに前、琉斗が『雄介おじちゃん達とお母さんと一緒に住む』ということと関連しているのであろうか。
「んー、琉斗、どういうことや?」
「んー……お母さんが帰って来るまではボク一人で寝るんだけど、お母さんが帰って来てからはお母さんと一緒に寝てもいい? ってこと……」
「あー、そういうことなぁ。 お母さんが帰って来たら、一緒に寝てもええよ。 今まで我慢しとったんやからや、お母さんに甘えたらええねんで」
そう言いながら雄介は琉斗の頭を撫でる。
すると琉斗は満面の笑顔になって雄介に向かい頷く。
それに琉斗は機嫌を良くしたのか朝ご飯が出来るまで何故かリビングで踊り出していた。
そんな琉斗の様子に雄介は何を踊っているのかを聞いてみる。
「琉斗……何踊ってるん?」
「ん? 今度、幼稚園である運動会でのお遊戯で踊るのー! それを踊ってるんだよー」
「あ、そっか……。 そん時はお母さんも来るんやもんなぁー、気合いも入るやろうしなぁ」
「うん! ボク、頑張るからね!」
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