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ー天使ー119
「はい! もちろん! 吉良先生には期待してますから! 雄介が吉良先生は本当にいい先生だからって、この病院を紹介してもらった位ですからね」
美里のその言葉に望と和也は目と目を合わせ、目を丸くしている。
確かに美里の家からこの病院が一番近く便利だったのかもしれないが、まさか雄介が美里のことを紹介しているとは思ってもみなかったことなのだから。
「そうなんですよ。 雄介がこの病院を紹介してくれて、しかも、雄介の恋人が居るってことも聞いてましたから」
その美里の言葉に気になったことがあったのであろう。
「あのー、桜井さん……? 今の言葉からすると雄介の恋人は吉良先生だってことをご存知なんですよね? あのー、その……美里さんは雄介と望の関係についてはどう思われているのですか?」
和也は恐る恐る美里に聞いてみる。
その和也の質問に望が顔色を変える。
「別にいいと思うわよ。 人を好きになることに男女なんて関係ないと思うわぁ。 それで、今、二人が幸せって言うのなら私は的には気にしないわね。 二人が私の目の前でイチャついていても構わない位にねぇ」
美里の言葉に和也は望のことを見るとにやけた顔で、
「だってさぁ。 良かったじゃねぇかぁ」
「アホか! 俺が雄介と人前でイチャつく訳がないだろーが……」
望のその言葉に今度、和也は美里の方に顔を向け、
「望はこんなこと言ってますが……望は雄介のことを本当に好きなんですよ」
「そうみたいねぇ。 だって、言葉ではそう言ってるけどー、顔に雄ちゃんのことが好きって書いてあるんですものー」
二人の会話に望が顔を真っ赤にしたのは言わなくても分かるであろう。
だが望は一回咳払いをすると、
「とりあえず、今は雄介のことは二の次だ。 今は桜井さんの手術の方が大事だからな」
「まぁ、確かにそうだな」
和也は今までふざけたような顔をしていたのだが、急に真面目な顔に戻すと、
「確かに、今は雄介のことが心配ですけど。 とりあえず、桜井さん! 手術をして元気になりましょう!」
「分かりました。 では、宜しくお願いしますね」
「はい!」
望と和也は真面目な顔をしながら二人同時に返事をする。
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