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ー決心ー40
望はそこで暫く考えていたのだが、何かを急に思い出したのかそこにあった受話器を手にすると早速誰かに電話を掛け始める。 すると、どうやら相手は出てくれたようだ。 そこに安堵する望。 そして、その相手に電話で話を通す事が出来たらしい。
それに安心したのか軽く息を吐くと、そのまま診察室にある椅子へと腰を下ろすのだ。
「とりあえず、新城先生には話した。 そしたら、新城先生が俺と変わってくれるって言ってくれたからさ、とりあえず、俺は新城先生に代わって貰う事にするよ。 で、まぁ、あんま探す気はねぇけどさ、一応、歩夢は俺の弟なんだし、とりあえず、探しに行かなきゃなんねぇみたいだしさ。 まだ、親父にも連絡行ってねぇし、犯人から何か要求があった訳じゃあねぇから、とりあえず、空いてる俺が歩夢の事探しに行かなきゃなんねぇんだからよ」
「……だな。 とりあえず、今は手が空いてる雄介と望で歩夢の事を探しに行かなきゃなんねぇみたいだしな」
「せやな……ほな、新城先生がここに来てくれたら、俺等は歩夢を探しに行こか!」
「とりあえず、それしかないみたいだしよ」
「せやな」
その話が決まってから五分もしないうちに、颯斗が望がいる診察室へと白衣を着てまで来てくれたのだ。
そこに安堵し望は颯斗に診察室の方を任せると、診察室を雄介と一緒に後にする。 そして自分の部屋へと向かうと、雄介と対面でソファへと腰を下ろすのだ。
「しかしなぁ、今はまだ手掛かりみたいなのが、黒いワゴン車から落とされた歩夢のかもしれないウチの病院のストラップと雄介が覚えている犯人の車のナンバーしかねぇんだよな?」
「ま、確かにそうだな……車のナンバーもある意味確かな物ではねぇかもしれねぇんだよな?」
「まぁ、そうやろなぁ。 盗難車っていう可能性もある訳やしな」
「……ってか、診察室の方は新城先生に任せて来たからいいんだけどさ。 これから、どうやって歩夢の事を探したらいいんだろ?」
「あー……そうなぁ、流石に俺等は警察やないんやし、そういう知識みたいなのは流石に無いなぁ」
「……だよな」
そこから行き詰まってしまう望と雄介。
そんな時、望と和也の部屋のドアがノックされ、それと同時に部屋へと入って来る人物。
「望さん! 話は新城先生に聞きました!」
「……裕実?」
それと同時に望はソファから立ち上がる。 そう望の部屋に来てくれたのは裕実だったのだから。
和也は颯斗の事をあんま好きじゃないと言うのだが、裕実と颯斗に関しては、どうやらそうではないようだ。 いや好きとか嫌いとかではなく医者と看護師としてのパートナー的には本当に望と和也のようにいいコンビネーションをしているのかもしれない。
望は確かに颯斗には交代してくれとお願いはした。 だが、まさか颯斗が裕実にまで連絡してきれているとは思っていなかった事だろう。
「とりあえず、歩夢君が誘拐されたかもしれないっていう話は新城先生から聞いてるので、僕の方も話は分かってますよ」
「あ、まぁ、そうだな……とりあえず、来てくれて、ありがとな。 でもさ、とりあえず、俺と雄介で探せればいいかな? って思うんだけどよ」
「でも、やはり、そこは人数が多い方が探しやすいんじゃないんでしょうか?」
「ま、確かにな……」
望はもう一回ソファへと腰を下ろすと、腕を組んで首を傾げて考える。 そこに裕実の方も何かいい案がないかと考えてくれているようだ。
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