1753 / 2160

ー平和ー18

 望のことをこのまま寝かせて上げたいと思う気持ちは山々なのだが、せっかく和也達のおかげで普段の自分を取り戻すことが出来たのだから、今、望の仲を取り戻さなければ、いつになるか分からないと思ったのか、雄介は一旦心を落ち着かせると、望の体を軽く揺すり名前を呼び起こす。  誰かに起こされていることに気付いた望は、ゆっくりと瞼を開き雄介のことを見上げるのだ。 「ん? 雄介……?」  望はまだ起きたばかりで何も思い出していないのか、望のことを起こしてきた雄介の顔を見上げる。 「疲れておるのかもしれへんのやけど……ちょっと話があるんやけどええかな?」  その雄介の言葉に望は雄介が何を言いたいのか思い出したのであろう。 望はまだ眠たい目を擦りながらベッドの上へと座る。 「ホンマ、今までゴメンな。 忙しいって言葉だけで、望のことを忘れておったっちゅうんか……同じ屋根の下で暮らしとるっちゅう安心感があったというんか……俺が今まで恋人としての望のことをほったらかしといてスマン!」  雄介は自分の顔の前で手を合わせると同時に望に向かい頭を下げる。 「今、和也達と話しとって気付いたんやわぁ。 同じ屋根の下で住んでるからって、恋人のことをほったらかしではダメなんやって思いしらされた。 後、和也に、勉強とかで分からないことがあるんなら、望に聞いた方がいいんじゃねぇかって、言われたんやけど、望に聞いて良かったんか?」  雄介はそう申し訳なさそうに聞く。  そんな雄介に望は、雄介のことを見上げ、 「ああ、いい……。 確かに俺も『忙しい』っていう雰囲気で、雄介に何も聞けないような状況を作っていたのかもしれないからな」 「でも、実際に望の方も忙しいんやろ?」 「まぁ、確かに、忙しいは忙しいんだけどさ……」  望はそこまで言うと、顔を俯かせ言葉を詰まらせている。  そんな望に気付いたのか雄介は口を開き、 「な、望……言いたいことがあるんやったらハッキリ言うて……やっぱ、俺は望と会話出来へん方が辛いし」  その雄介の言葉に、望は顔を雄介の方へと向けると、

ともだちにシェアしよう!