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ー希望ー12

 それに気付いていた和也は雄介のフォローへと入って、そんなことを口にしたのかもしれない。  だが雄介はその和也のサインに気付いてないのか、首を傾げながら、 「ほなら、とりあえずは坂本さんは俺が診るってのでええんか?」  とりあえず雄介は望に確認する為に望に声を掛ける。 「まぁ、それは別に構わねぇけどよ。 とりあえず、フォローは俺がするし」 「そっか……ほんなら、とりあえず坂本さんは俺が担当っちゅうことで……」 「ああ」  その二人の会話に和也は額に手を当て首を傾げ今度は雄介の方に視線を向け首と手を交互に動かした直後、雄介に近付き望には聞こえないような小さな声で内緒話を始める。 「それはいいんだけどさぁ。 坂本さんは雄介が担当するならそれでも構わないんだけど……どうせ、俺が来る前にまた二人で言い合っていたんだろ? 望が検査に行くとか行かないとかさ」 「ああ、まぁな……。 って、あんなに言うても望は検査行かへんって言うしなぁ。 このままでは話が平行線になりそうやったから、俺の方が折れたんやけど……」  その雄介の言葉に和也は呆れたような溜め息を吐くと、 「とりあえずはさっき言っていた雄介が診るという事は言ったんだろ?」 「まぁ、それを言った時には望は快く検査協力してくれる。 って言うてくれたんやけどな……俺が、時間空いておるなら、望に今行って来いって言うたら、今は忙しいし、ただの睡眠不足なんだから、他の患者さんに迷惑が掛かるとか言うて今は行きたくないって……」 「なるほど……そういうことか。 って、雄介に言うんだけどさぁ、折れちゃダメだろ? そこは押さないとダメだぜ。 もし、これが、他の患者さんだった場合、雄介は検査を拒む患者さんをそのままにしといて、やっと説得出来た頃には手遅れでした。 ではまずいだろ? 望が検査を拒むのは確かに望は患者としては病院を嫌うけど、もしかしたら、お前を試しているのかもしれないぞ。 お前等は恋人同士だから、互いの性格は良く知ってるかもしれねぇけど、それはプライベートのことで、今は仕事としての二人だし、望的には仕事としてのお前を試している可能性があるからさ……もう少し、望のことを説得してみろよ」

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