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episode1-23
「あーうまかった、久々に腹いっぱい。」
「そりゃよかった。皿、置いといていいよ。」
「え、悪いだろ。作ってもらったくせに。」
「洗剤手ぇ荒れるだろ。いいから置いとけって。」
大学にいる間は
ぱっと見俺のほうが多分、京のことを世話してるように見えるんだろうけど
実際のところは逆だ。
京はこうやって勝手に家に押しかけて来るけど
それで実は助かってることも多い。
「あ、23時半から見たいドラマあんだよ。今何時?」
「23時20分。」
「やっべ。侑稀、テレビつけといて、5チャン!」
「5チャンね、了解。」
ふわぁ、とあくびをして眠い目を擦りながら
俺はぴ、とテレビをつけた。
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