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episode2-3
「じゃあ、今週の金曜な。あ、ちなみに土曜バイトは?」
「あー、あるけど、夕方から。」
「んなら大丈夫か。」
決まり、と京は言って
じゃあ俺は寝るわ、といつもの通り机に突っ伏した。
「……20歳かぁ…。」
ついに自分も酒を飲むような年になったと思うと
嬉しいようなそうでもないような、微妙な気持ちだ。
「……まぁ、祝ってくれる人がいるだけいいか。」
実家に帰るつもりもなかったし
今年の誕生日なんて1人で過ごすつもりでいたもんだから
予定が入るなんて思ってもいなかった。
どんな日になるんだろう、そんなことを考えると
いつもよりも少しだけ、週末が待ち遠しかった。
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