28 / 213

episode2-3

「じゃあ、今週の金曜な。あ、ちなみに土曜バイトは?」 「あー、あるけど、夕方から。」 「んなら大丈夫か。」 決まり、と京は言って じゃあ俺は寝るわ、といつもの通り机に突っ伏した。 「……20歳かぁ…。」 ついに自分も酒を飲むような年になったと思うと 嬉しいようなそうでもないような、微妙な気持ちだ。 「……まぁ、祝ってくれる人がいるだけいいか。」 実家に帰るつもりもなかったし 今年の誕生日なんて1人で過ごすつもりでいたもんだから 予定が入るなんて思ってもいなかった。 どんな日になるんだろう、そんなことを考えると いつもよりも少しだけ、週末が待ち遠しかった。

ともだちにシェアしよう!