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episode6-14
俺達のやりとりを見て
ほんとに仲いいんだねぇ、と彼女は笑った。
「ね、侑稀君は京のどこが好きなの、」
「えっ…、」
「元々ノンケでしょ、その感じだと。」
なんでわかるんだろう、と思いながら頷いて
どこが好きって聞かれたら決定的な所はよくわからなくて
俺はぼそっと一言だけ答えた。
「…………性格。」
本当はもっとあるけど
それを人に言うのは、自分だけが知ってる好きなところがなくなる気がして嫌だった。
「へぇ、性格かぁ。……侑稀君のほうもベタ惚れなんだね、」
私も彼女に会いたくなってきたー、と
笑う彼女の顔は、何故かすごく嬉しそうだった。
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