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占い師

好きな人がいた。俺の先輩介護士。ご家族さんがこられたら椅子をもってきたり、困っていたら声をかけてくれるひと。ありきたりだが、本当にいい人。顔が好みでメガネで身長も高い。すぐ気になって好きになった。入社して3ヶ月は本当に幸せいっぱい、どんどん好きになっていく。同性だから無理ということもわかっており、話すだけで姿を見るだけで幸せ。どんな風に話すか、話題をつくるか必死で考え、見ているだけ話すだけでもいいと思っていた。 しかし、そんな幸せも続くことなく入社して4ヶ月目他の介護士や看護師からその人が結婚したことを聞く。あれだけ見てるだけでもいいと思ったのに実際はそんなわけもなく、自然と涙がでてくる。 あるとき、友人から占いbarが近くにあるからいかないかといわれ行ってみた。barなんてほとんどいったこともなく、何をどうすればいいかわからなかったが気分転換もいいぐらいに思ってみた。 「好きな人がいるでしょ。根が深すぎて諦めきれてないですよね。区切りはついてるはず。その人を諦めない限り次に進めないし、LINEも連絡も消してください。」 なんとまぁ黒髪のマスター蒹占い師がずばずば言ってくるではないか。こいつ、顔が整っているからってなんでもかんでも言いやがって。手相みただけだろ。酒を飲んで感情の起伏が大きく友人の声もあまり聞こえないまま職場の人だから無理といってもぐさぐざ10倍に返ってくる。その日は気持ちが収まらないまま友人と帰宅した。 いたって信じていない。もう一度言うが俺は信じてない。しかし、一応消した。これで占いもいいだろうと1ヶ月月後一人でいくと、 「久しぶりですね、連絡消してこられましたか。」 なんと馬鹿にした言い方。信じられん。 消したことを伝え、手相を見ると 「まだ気持ちが切れてないですね。」 こいつは何を言うてるんだ。本当に僕は連絡消したよ。 「じゃあまた違う人と恋愛してもいいと思ってますか」 真面目な目で見られているもなんとも言えない気持ちになるが頷くと、 「これが僕の連絡先です。今度はプライベートで。」 これは信じていいのか悪いのか、顔が赤くなるのを感じすぐ店を出た。 どーする、俺!

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