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僕の彼氏はAV男優3

「え? あ、うん……分かりました」  僕はあまりにも緊張し過ぎて、京平さんが言ってる事もあんま理解してなかったのかもしれない。 だけど、とりあえず京平さんに任せておけば大丈夫って事は理解出来たかな? 「それに、社長だって、君が初めてだっていうの知ってるんでしょ?」 「え? あ、まぁ……」 「だったら、いいんじゃないのかな? 君のありのままの姿でさ。 緊張しなくても大丈夫! 私に任せてくれればね。 玲音君は私に合わせて気持ち良くなってればいいだけだから」 「あ、はい!」 「クス……流石にまだまだ緊張してるか? そうそう、私とはもうタメ口でいいよ」  そう笑顔で言ってくれる京平に何だか少しだけ安心出来たような気がする。 「そうだ! スキンシップも兼ねて、お風呂に入ってきちゃおうか? スタッフさんの方もまだまだ準備に時間掛かりそうだしさ」  その京平からの提案に僕は頭を頷かせる。  そして僕と京平はお風呂の脱衣所へと向かうのだ。  だが僕は初めて人の前で洋服を脱ぐ事になったのだから、緊張して上手く服を脱げないでいると、 「大丈夫……私が服を脱ぐの手伝ってあげるからね」  そう言って京平は僕の服を脱がしていく。  その行動でさえ、ホント京平にはドキドキさせられた。  だって京平の手つきっていうのか、今から、この人にやってもらうんだ……って思ったら、心臓の音が鳴り止まないっていうのか……緊張もあったんだろうけど、今の僕には京平の方に心臓が高鳴っていたのかもしれない。  京平は僕の服を脱がし終えると、僕の肩に腕を回して、お風呂場へと向かう。 「玲音君の体、私が洗って上げてもいいかな?」 「あ、え?」  とは思ったものの、今の僕は緊張もあって、きっと自分では洗えないだろうと思い体を京平に任せる事にした。  最初は立ったまま背中を素手で洗ってくれる京平。  それだけでも僕は何故だか声が出そうになっていた。  だって初めて人に体も洗ってもらっていたし……京平の手は温かくて気持ち良かったからだった。  でも流石に何もしていないのに声を出すなんて恥ずかし過ぎて、そこではとりあえず声を抑えておく事しか出来なかった。  やがて背中を洗っていた京平の手は前の方へと移ってくる。  背中は何も無かったが、前となると胸の突起もモノもあるのだから段々と恥ずかしい気持ちになってくる。  でも「ストップ」とは言えず、とりあえず京平の洗ってもらうしか今は選択肢がなかったから仕方がない。  僕の後ろから京平が胸の辺りや首筋、そして、鎖骨を京平の手が滑っていく。 「……ん!」  今まで我慢していた声がとうとう出てしまっていた。 「玲音君って、色々と弱いみたいだね。 それなら、逆に良かったんじゃない? こういう仕事なんだから、声を出す練習もしておいた方がいいと思うよ。 無理にではなくて、出てしまったら出てしまったでいいんだ。 わざと出すんじゃなくて、自然に出てる方が視聴者的にもいいからね」 「え? あ……」  ……あ! 京平の言う通りなのかもしれない! だから、社長さんは僕達に全てを任せているのかも!? 確かに他のAVなんか見ているとあの声がわざとらしくてなんか嫌な気分になる時もあるあるし。

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