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初体験 ステップ34

「ちょ……きょ、京平……急に……何で……?」  僕は息を乱しながら、京平の方に視線を向けて途切れ途切れに京平に問うてみる。  ちょっとおかしな聞き方になってるのかもしれないのだけど、京平の方は僕が聞きたい事が分かってるのか、 「……玲音が集中してくれてないから?」  京平のその言葉は僕からしてみたら図星だ。 全くもってそうという事なのかもしれない。 だって、それは京平があまりにもゆっくりだから気持ちはいいのだけど、完全に気持ち良くなれてないっていうのかな? だからなんだからね。  え? ってか、ちょっと京平が怒ってるっていう感じなのかな? 声質がそう聞こえてきたのかも……。  その後は京平の指で僕の後ろの蕾の中を掻き回されて、こう広がった感じにすると、 「玲音は玩具がいい? それとも、私のがいい?」  って聞いてくる京平。  え? あ、僕的にはどちらでもいいのだけど、京平的にはどっちがいいんだろ? だってさ、もうちょっと長くやりたいっていうんだったら、玩具でもう少しっていう感じだけど、玩具使っちゃうと京平を感じられなくなっちゃうし、京平の事怒らせたばっかだから、こう今日は素直に玩具って言えないし、だけど京平のを僕の中に入れちゃったら、今日はもう終わりじゃない? なんかそれも寂しくない?  っていう風に僕の頭はそうなっちゃって……少し考えてみる事にした。  少し間が出来てしまったのだけど、僕はいい事を思いついて仰向けになると京平の事を甘えたように見上げて、 「ねぇ、京平……じゃあ、僕の中に玩具入れて……成都さんが使ってる玩具、僕も使ってみたいからさー。 京平には僕の胸の方気持ち良くしてもらいたいかなー?」  だって今日は胸の突起の方は何にもしてもらってない感じなんだもん。 確かにさっきの撮影の時にはしてもらってはいたのだけどー、でも、それはそれで仕事でって事でしょう? ならプライベートな今っていうのはカウントに入らなくない? って思うんですけどー。  そう言っておきながら、僕の方は気持ち的に心配しながら京平の事を見上げている。 心の中では胸の前で手を組んで神にでも祈るような感じでだ。  京平の方は少し考えてくれちゃってるって感じなのかな? だって京平方も考えてるスタイルっていう感じなんだもん。 顎に手を当ててるって感じだしね。 京平っていうのは考えているときのスタイルみたいなのはいつもそんな感じなんだよねー。  そして京平はいきなり口を開いて、 「じゃあ、玲音の言う通りにしようかな? 玲音は本当にそれでいい?」  と最後の方は何となくだけど意味ありそうな感じがしたのだけど、僕の方は特にそこは何も感じる事もなく、素直に、 「うん!」  そう笑顔で答えるのだ。

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