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第4話

「か、かっこええな!! そのタトゥー!! 俺も背中に鳳凰入れてんねん!」 「和彫り? 悪いけど和彫りと着物は嫌いなんだよね。じゃあ、もう会うこともないと思うし恩に着なくていいから」 「ちょいちょいちょい待ってくれ!! 俺金持ってへんねん。頼む、降りた駅に俺送ってくれへんか? ロッカーに荷物入れてるからそこに金入っとるし」 「どこの駅?」 「あー、、え? なんやったっけ」 「じゃあね」 「頼むーーー!! 金ない人間こんなとこほっとかんといてくれーーー!!」 めんどくさいな、そう呟いた金髪の男はバイクの後ろに弦を乗せ、ヘルメットを渡した。 「なぁ、お前ん家泊めてくれんのか?」 何を隠そう、馬鹿とはこいつのことである。唖然とした男が口を開いた。 「…何言ってんの?! 素性もわからない奴を家に入れるバカがどこの世界にいるんだよ。知り合いのバーやってる奴に頼んであげるから、そこで大人しくしてなよ」 「あ…はぁ。すんません」 大人しく連れて行かれたバーは、こじんまりしてるけれど、どこか欧米風でお洒落だった。カウンターの中でカクテルを作る黒髪のパーマをあてたロングヘアの男に金髪の男が話しかける。 「ねぇ、やっさん、悪いんだけど金、俺払うからこの人朝までいさせてあげてくんない?」 やっさんと呼ばれる男は、いいよー! と快諾した。

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