「空蝉とエトランゼ」公開しました
新しく小説を投稿したらブログに書こう、と思ってたのにすっかり忘れておりました。
夏コンテスト用に書いた「空蝉とエトランゼ」、もとは「ラストサマー」というタイトルでけっこう短い間、今は亡きサイトに掲載していたものなのですが、9割方書き直して完結させました。
もとのものとストーリー自体は同じなのですが、まるっきり印象の違うものになったのではないだろうかと感じてます。
けっこう好きだったので、家で製本して地元の同人誌即売会で無料配布したような気がします。10部くらい作って適当に配っていましたが、まだ持ってくださっている方はいるのだろうか、なんて考えてしまいます。6、7年くらい前の話のようなきがしますが。二十歳になるかならないかくらいの時だったので。
その時、ラストの一文がページをめくったところにくるようにしたかったので、あれやこれや試行錯誤をしました。なつかしいです。
また本も作りたいですね。やっぱり、スクロールして読むものと、紙をめくって読むものは違いますので。
表紙の色、遊び紙の種類、質感、そのあたりを考えるのがすごく楽しく、そしてそんなことにまで小説の世界は広がるのだと知り、それ以来製本や装丁にも興味があります。
鮮烈な夏の緑を表したくて、表紙はすこしザカザカした質感の緑色を選び、遊び紙はかれらの薄い命を模して透ける素材の紙を使用しました。もう手元にはありませんが、あれこそが私の大切にしたい「小説」なんだなと、今こうして振り返り、気付きました。
長くなりましたが、お読みいただいた方、どうもありがとうございました。
甘みもなにもない小説ですが、こころに残れば幸いです。