七夕だから…

ええ、七夕ですから…

※本編読んでいない方は全然わからないと思います!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どんな辛い事があっても、どれだけ理不尽な目にあったとしても、君が居ればなんだって出来た。

君はそんな訳ないだろうと言うかもしれないが、嘘偽りなく本当の事だったんだ。

 

君は間違いなく私の全てだった。

君がいるから、私は生きているのに、

 

「…ソルフィ?」

 

あの日家に帰った時の絶望は、きっと誰にもわからないだろう。

落ち着いた色合いの家具も、図書館のように揃えられた本棚も、日当たりが良い寝室だって、その全ては君が少しでも気に入ってくれればと、そう願って私が用意してそして二人で暮らし続けた家に、ある日君だけがいなくなった。

 

「ソルフィ…!」

 

どれだけ呼んでも君の声が返ってくる事はなかった。

あの絶望は一生忘れる事はないだろう。

 

ただ救いだったのは、運命が私に彼は生きているのだと知らせ続けてくれた事だ。

 

探す事は出来なかった。彼が、本心から私を想っているわけではないと気がついていたから。

だから私は未来に希望を託すことにした。

 

何年後、死んだ後だっていい。

君が少しでも、私の愛が運命による強制的なものでは無かったのだと、そう思ってくれたら私はそれだけで幸せだ。

 

 

 

「……そう思っていた時が私にもあったな」

「独り言か、リド」

 

空に広がる満天の星空を眺め呟いた言葉に返ってくる言葉がある事のなんて幸せなことか。

 

「ー嗚呼、独り言だよ、ソルフィ」

「そうか」

 

この十年で随分と痩せ衰えた体に腕を回して抱き寄せれば、彼は一瞬嫌そうな顔をしたがそれでも私に体を預けてくれる。それが嬉しくて堪らない。

 

「愛しているよ、私の運命の番」

「……お前は本当に変わらないな、番殿」

 

息を吐くように笑う彼を見て涙腺が緩む。

 

嗚呼、本当に生きて今隣に居てくれているのだと、そう思うだけで私は幸せだった。

 

 

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本編を読まないと一切分からなし今度ちゃんと番外編として書き直します。

七夕だからなんかしたかったんです…