新連載:みなしごと百貨の王
今日から新しいお話を投下していきます。
時は大正、浅草十二階下。ある理由から夢も希望もなく生きていたみなしごの〈しおん〉は、ひょんなことから少年音楽隊の選考会に迷い込む。孤児を追い払おうとする座長に水をかけられ、みすぼらしい濡れ鼠になったはずのしおんのことを、まっすぐに見つめる者がひとりだけいた。 「歌わないのか?」 その男、若き百貨店王龍郷(りゅうごう)との出会いが、しおんの世界を大きく変えていく。 座敷牢に閉じ込められない系大正浪漫、ここに開幕。 文化や出来事は、年代を
ごちゃまぜにしている部分もあります。 現代の感覚では差別用語にあたるものもあるかと思いますが、互換できる言葉がなくそのまま使っているものもあります。(そもそもみなしごがもうギリ) 大正ものというか、大正ふうものかな……。
薄目でご覧下さい。
いろいろとねつ造していますが、当時各デパートにお抱え少年音楽隊があったというのは事実なんですよ その大当たりを見て、じゃあ少女だけのものをと作られたのが宝塚少女歌劇だそうです。 そんな、座敷牢にとじこめられない大正の華やかな部分が読みたくて、でもあんまりないので、自分で書きました。
宜しくお願いします!