【えちぅど】玉詰びん/煉獄行き
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考えたことがないでもない。不毛な話で、実用性のない、また解決策もないこと。何をするにもゴールがあって、いつまでも漠然といられない。ひとつひとつ細かい通過点があっても、俺たちの関係は、多分、人生という単位に於いて終わりがくる。大袈裟だろうか。そんなことはない。想定しておきたい。ただ一緒にいて幸せを感じるだけの時期は過ぎた。
だから考える。すべて気持ちの問題で、そこに法律だとか互いの家族の話なんてのはなくて。
俺の予想では彼が先に死んでしまう。
理想は、俺が先に死ぬことだ。彼は俺がいなくても生きていけるが、俺は違う。彼がいなければ生きていけない。出会う前のことなんてもう思い出せなくて、俺の身体は呼吸を忘れる。きっと日常を。
誰も彼も理想で生きてはいけないくせに、人は理想を抱いてしまう。欲望が膨らんで幻想に変わり、現実とのギャップは残酷で、なのに俺は幻想ばかり追い求める。
最後の空元気-からげんき-みたいな心地だった。身体だけがどうしても動かない。息だけでなく声が漏れて言葉になってはくれなかった。
そろそろ飯の時間のはずなのに、彼は俺の手を握り締めて、泣きそうな顔を、いや、もう泣いている。俺のことはいいから、何か食べてこい。それが言えなかった。理由はなんとなく分かっている。
何度か想像してみたことだ。でも実際そうなってみるとまったく違う。俺は彼がどういうカオをするのか考えていなかった。考えたくなかった。考えられるはずもない。
彼の大切なものを、俺は俺の心身-すべて-を以って奪い去ってしまう。それを少しも理解できてなんかいなかった。
彼のことは大切だけれど、もうどうしようもないほど眠かった。彼が好きなのに、その意識もどこかに吸われていく。俺の記憶はどこにいくのだろう。彼の悲しみはここに留まるのに?
考えたことがないでもなかった。不毛な話で、実用性のない、また解決策もないこと。何をするにもゴールがあって、いつかオワルトキが来てしまう。何かを信じちゃいないけど、どこかでまた会えたならキミカラ先にイッテクレ
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800字後半。
【煉獄アクアリウム】だの、【踵の裏の天国〜】は煉獄のことだの、煉獄が好き。
原題「メロンソーダの奥深いところ」