【番外編】甘えたオメガは過保護なアルファに溺愛される

コンテスト参加作品『甘えたオメガは過保護なアルファに溺愛される』の番外編です✨

 

是非本編もご覧下さい❤️

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本編のURL ▷▶︎▷▶︎ https://fujossy.jp/books/18131

 

 

 

 

 

※真樹の頭が少し弱い

※ゆったりほわほわなお話

※エロ無し

 

 

■■■

 

 

 

 

おかしい。全く眠れない。

深夜二時。
隣では凪さんが穏やかに眠っているのに、目が冴えて眠れない。

 


まるで凪さんと出会う前のようだ。

頭に嫌な記憶が次々と流れて、胸が苦しくなっていく。

 

 

 

「ん……」

 

 

一度起きようと体を起こし、部屋から出ようとして「真樹」と掠れた声で名前を呼ばれた。
振り返ると凪さんは体を起こしているところだった。

 

 


「ごめんなさい。起こしちゃった……?」


「いや、どうしたの。眠れない?」


「うん、ちょっと……。凪さんは気にせず寝てて。」

 

 


そう言ったのに、彼は気になるらしい。
水を飲むのに一緒についてきて、寝室に戻らずにソファーに座ると、彼も隣に座った。

 

 


「嫌なことでもあった?」


「……嫌だったことを思い出して、眠れなくなっちゃった。」


「そっか。……一人になりたい?それとも一緒にいてもいい?」


「えっと……うー……」

 

 

 

一緒にいてほしいけど、明日仕事があるからそんなお願いできない。
頭を抱えてそのまま、凪さんの膝に頭を置いて寝転がる。
彼はそんな俺の頭をそっと撫でて「大丈夫?」と優しく問いかけた。

 

 


「……今罪悪感に打ちのめされそうになってる」


「罪悪感?何の?」


「……明日、仕事あるのに……一緒にいてほしいって思って」


「そんなこと気にしなくていいのに」

 

 


凪さんはクスクス笑う。
それでもやっぱり申し訳なく思っていると、ハッと閃いた。

 

 


「凪さん。俺、運動不足で眠れなくなってるのかもしれない。」


「運動不足?」


「うん。だから、運動不足解消の為に運動したい。」


「今から?……え、あ、それってもしかしてお誘いだったりする?」

 

 


大きく頷く。
早く寝るならサッと運動してしまうのが一番早い気がするし、凪さんも寝不足にならなくて済むはず。

 

 


「真樹って賢いのに時々とんでもない発想をするよね」


「……バカにされた」


「可愛いから好きだよ」


「バカにされた!!」

 

 


起き上がり、凪さんをじっと見つめる。

 

 


「凪さん、一緒に運動しよう……?」


「あはは。いいよ」


「あ……でも嫌なら俺、一人でテレビでも観て……」


「嫌じゃない。むしろ嬉しい。」


「……疲れて朝起きれなかったらどうしよう」


「起こしてあげるから大丈夫」

 

 


ちゅ、とキスをされてポッと頬が熱くなる。
凪さんから視線を逸らすと、ギュッと抱き締められた。

 

 


「可愛い俺のオメガさん。ベッドに戻りませんか?」


「ぁ、えっと……戻ります……」

 

 


オメガが嫌だったのに、凪さんにそう言われるととても大切にされているとわかって嬉しい。

一緒に寝室に戻り、ベッドにそっと押し倒された。
何度もキスを繰り返しながら服を脱がされていく。

 

 


「凪さん、いつもより優しくしてね」


「いつも優しくしてるつもりなんだけど……」


「激しくしないでってこと」


「ああ。それは……約束はできないかもしれない」

 

 


彼が難しい顔をしてそう言うから、思わずクスッと笑ってしまう。
そして甘い時間が始まった。

翌日、眠たくてうんうん唸る俺を優しく起こしてくれる彼に、またキュンとしたのは秘密。

 

 

 

END