【若干ネタバレ?「手折られし徒花」の補足説明】第24話「満州の夢」での南郷の台詞について。
こんばんは、ゆりあです。
いつも拙作をお読みいただきありがとうございます!
過去作へのリアクション、しおり、フォローなどもありがとうございます!嬉しいです!!
今日は、今連載中の「手折られし徒花」について、物語の中ではっきり書かなかった部分の補足説明をしにきました。未読の方はネタバレ?に抵触しそうな気がするので、ここから先は、その点に留意していただいて、読み進めるかどうか、各自、ご判断いただけるようお願い申し上げます。
【該当作品情報】
「手折られし徒花」
https://fujossy.jp/books/23166
ネタバレは、南郷剛士という軍人さんキャラについてです。
!以下ネタバレ領域です!ので大丈夫な方のみどうぞ(ちなみに読まなくても何ら問題ありません)。
南郷の最後の台詞「こころあてに」は、小倉百人一首の29番目の歌の、頭の部分を指しています。
このお話を思いついた最初の切っ掛けがその歌で、ちょっと知っている方ならすぐおわかりになるだろうなと思ったのと、歌全体を本文に入れてしまうとくどくなりすぎるかな?というのがあり、本編で削った分をここで補足することにしました。
歌全体の解釈とはズレますが、お話の中でこの歌を使った意図としては、子どものような無邪気さを求めた、的なニュアンスに近いです。南郷が生きのびた末に失った幾つものものの象徴としての小鳩の存在への羨望や郷愁、愛着、それと同時に、心に芽生えた手折ってしまえ、という負の感情を、最初は、ついやってしまった、からの、いっそやってしまう生き方を選択してやろう、という衝動に身を任せるに至った経緯を、この「こころあてに」に、嵌め込んだ感じです。
南郷のおこないは1ミリも擁護できませんし、地獄に落ちても生ぬるいですが、生還してしまった末に余生のすべてをつぎ込み、本来受けるべき罰と未来の顛末を予測し、待っていた、みたいな感じが出せたらいいな、と思いながら書きました。
南郷は黒いトリックスター的な感じですが、なぜか書いていて、そこそこ筆が乗るタイプでした。
「手折られし徒花」は全35話なので、もしよろしければもう少しの間、お付き合いいただけると幸いです。
一応「手折〜」が終わったら、次、ちょっと間が空くかもですが、オメガバースものの連載に入る予定です。
今、色々と準備中です。
では、また!
