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目には目を 2☆
「まあ、いいか。
急所握ってることに変わりはないんだし、何とでもやりようはあるだろ」
とにかく橋場が俺にやったのと同じことをしてみようと、俺は橋場の股間のモノを右手で握る。
すでに固くなりかけていたソレは、俺が握ると完全な勃起状態になった。
「くぅっ……」
筒状にした手を軽く上下させただけで、橋場は切なげな声をあげる。
自分の経験上感じるとわかっている裏筋や先っぽなどを刺激すれば、橋場のモノは面白いくらいに反応する。
ちらりと橋場の顔を見ると、快感のせいで頬を赤くしながらも、俺に罰だと言われた手前、快感に流されてはまずいと思っているのか、神妙な顔つきをしている。
そのくせ、瞳だけは嬉しさを隠しきれないようにキラキラと輝いているのだ。
こいつ、本当に俺のこと好きなんだな。
あの日バスで橋場に痴漢された時、俺は嫌だったし怖かったのに、俺が橋場に同じことをしても、俺に恋する橋場にとっては、怖いどころかむしろ美味しいシチュエーションなのかもしれない。
なんていうか、こいつもある意味かわいそうなやつだよな。
小学生の時に、うっかり自分のような男に恋をしてしまったばっかりに、ずっとかわいい女の子やゲイだとしても身近にいる男と付き合うこともできずに毎日通学する俺を眺めるだけの片思いで、挙句にその片思いをこじらせすぎて痴漢という犯罪行為まで犯してしまい、しかもその結果こんなふうに両手の自由を奪われて急所を握られて好き勝手されているのにそれすらもご褒美だと感じてしまう残念な性癖になってしまうなんて、何というか哀れ過ぎる。
自分が学生時代にしてきた、辛いこともあったけど楽しいことも多かった幾つかの恋愛のことを思えば、橋場は完全に青春を無駄遣いしていて、俺程度が言うにはあまりに上から目線だが可哀想だ。
俺の手で大きくなった橋場のモノはそろそろ弾けそうで、橋場はもう快感を隠すことも出来ずに息を荒くしている。
ここでイカせないようにして寸止めすれば、罰にはなるんだけど、なあ。
本当は橋場に痴漢行為の罰を与えるべきなんだろうけど、こうして橋場が本気で俺のことを好きなんだと実感し、彼が送ってきた哀れな青春時代を想像してしまった後では、もう罰なんか与える必要なんかないんじゃないかと思ってしまう。
……まあ、もういいことにするか。
そう、心の中でつぶやいて、俺は橋場のモノを握る手の動きを速める。
「あっ、あの、中村さん、そんなにされたら、僕、イッちゃいます……」
「いいぞ、イキそうならイッても」
「え、あ、そんな……あ、くっ…!」
橋場は本当にイッてしまってもいいのかと迷うような表情をしていたが、結局はイカせようとする俺の手に逆らえず、申し訳なさそうな顔をしながら達してしまった。
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