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目には目を 1☆

 橋場の話を聞いて、こいつが俺に痴漢した理由は一応理解できた。  同じ男としては、好きなやつがすぐ側で無防備に寝ていたら手を出したくなる気持ちもわからないでもなかったから、あまり怒る気にもなれなかったし、まだ大学生の橋場に何か償いをさせたいとも思っていない。  それでもやはり痴漢は犯罪だし、無罪放免というのもこいつの教育上よくない気がする。  まあ、ちょっとこらしめておけばいいかな。  心のなかでそう結論を出した俺は、橋場に話しかける。 「まあ、そこまでしてもらう必要はないけど、相応の罰は受けてもらうぞ」 「はい、覚悟してます」 「じゃあ、目には目を歯には歯をってことで」  そう言いながら俺が橋場の隣に座り直し、橋場のズボンのファスナーを下ろすと、橋場は慌て始めた。 「な、中村さん、何して……」 「俺がお前にしたのと同じことしてやるんだよ。  他人に急所握られて反抗も出来ずに好き勝手されるのが、どれだけ怖くて嫌なことか、お前もよく味わって反省しろ」  俺はあの時バスの車内という状況のせいで反抗できなかったのだが、今の橋場も手首をガムテープで拘束されているから反抗できないという点では同じだ。  こいつもあの時の俺と同じ気分を味わって、ちょっとは反省すればいい。 「えっ、あの、そんな」  うろたえている橋場には構わずに開けたファスナーから手を入れて下着の中からナニを取り出す。  自分のモノとは少し形は違うものの似たようなサイズのソレは、取り出してみるとどういうわけか少し芯を持っていた。 「え、なんで固くしてんの?」 「だ、だって、中村さんにこんなことされたら僕……」 「あー、そうか。  俺のこと、好きなんだっけ……」  別にそのことを忘れていたわけじゃないのだが、それでも俺はいまいち実感できていなかったのだと思う。  こうして橋場が俺のすることに期待してナニを反応させているのを見て、俺は何とも言えない気分になる。 「しかし、これじゃあ罰じゃなくてご褒美だよなあ」 「すみません……」  橋場は体を小さくしているが、股間のモノはさっきよりも大きくなっている。

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