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ハロウィンの日
今日はハロウィン!
ボクは大好きなお兄ちゃんのいるケーキ屋さんの扉を勢いよく開けた。
「お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ!」
真っ黒な猫耳と尻尾と肉球のついた手袋とブーツで使い魔の黒猫に仮装したボクは、真っ白なコックコートを着たお兄ちゃんに向かってハロウィンお決まりの台詞を言いながら両手を差し出した。
「おやおや可愛い猫さんだ。お菓子をあげないとどんなイタズラを、されちゃうのかな?」
お兄ちゃんがいたずらっ子みたいに笑いながら言う。
「え?えっとえっと…」
いつも優しいお兄ちゃんがそんなことを言うなんて思ってなかったから返事に困っていると。
「ふふふ…じゃあ僕がイタズラしちゃおうかな?」
お兄ちゃんはボクの頬っぺにチュッ!ってキスをしたあとお菓子をくれた。
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ボク…小学3年生の男の子
お兄ちゃん…隣のパティスリーのイケメンオーナー
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